出版社内容情報
泰次郎の戦争小説に貫かれた反戦テーマの真実とは?
「田村泰次郎文庫」9000点を調査、小説の舞台となった中国山西省、
河南省、河北省を実際に訪問、戦争体験者のインタビューを行った、
フィールドワークに裏打ちされた渾身の書。
「戦場は人間の住むところではなく、人間以外のものの生きる場所である。
私たちの住んでいる世界とは全く次元を異にする」田村泰次郎
風俗小説家として印象が強い田村泰次郎は、5年3ヶ月にわたって
中国大陸に従軍した実体験にもとづく戦争小説を残している。
著者は、「田村泰次郎文庫」9000点の調査、また、小説に登場する中国山西省、
河南省、河北省の現地を実際に訪問し資料収集・戦争体験者のインタビュー等から
泰次郎の戦争小説に光をあてる。(写真多数掲載)
はじめにー田村泰次郎と鈴木泰治
1. 「肉体の悪魔」研究
2. 田村泰次郎の自筆原稿
1 「肉体の悪魔」
2 「肉体の門」
3 「渇く日日」
3. 田村泰次郎の戦争小説
1 「春婦伝」
2 「蝗」
3 劉震雲「温故一九四二」
4 「沖縄に死す」
5 ある文芸作品--山西省残留部隊の戦犯手記
6 田村泰次郎の文学
4. 資料紹介 田村泰次郎「和平劇団日記」
内容説明
泰次郎の戦争小説に貫かれた反戦テーマの真実。「田村泰次郎文庫」9000点を調査、小説の舞台となった中国山西省、河南省、河北省を実際に訪問、戦争体験者のインタビューを行った、フィールドワークに裏打ちされた渾身の書。
目次
1 「肉体の悪魔」研究(晋冀豫辺区粛正作戦(C号作戦)
死地からの脱出と集団屠殺(虐殺)
「剿共指針」の「共産党員識別法」 ほか)
2 田村泰次郎の自筆原稿(「肉体の悪魔」;「肉体の門」;「渇く日日」)
3 田村泰次郎の戦争小説(「春婦伝」;「蝗」;劉震雲「温故一九四二」 ほか)
4 資料紹介 田村泰次郎「和平劇団日記」
著者等紹介
尾西康充[オニシヤスミツ]
1967年1月19日、兵庫県神戸市生まれ。広島大学教育学部卒業。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(学術)取得。広島大学教育学部助手、三重大学人文学部専任講師、同助教授を経て、2007年4月より三重大学人文学部教授。2002年度文部科学省在外研究員としてオックスフォード大学ケブルカレッヂに留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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