出版社内容情報
『このミステリーがすごい!』大賞 大賞受賞作&シリーズ累計48万部突破、『元彼の遺言状』続編!
彼女が転職するたび、その企業は必ず倒産する――
婚活に励むぶりっ子弁護士・美馬玉子と、高飛車な弁護士・剣持麗子がタッグを組み、謎の連続殺「法人」事件に挑む!
内容説明
山田川村・津々井法律事務所に勤める美馬玉子。事務所の一年先輩である剣持麗子に苦手意識を持ちながらも、コンビを組むことになってしまう。二人は、「会社を倒産に導く女」と内部通報されたゴーラム商会経理課・近藤まりあの身辺調査を行うことになった。ブランド品に身を包み、身の丈に合わない生活をSNSに投稿している近藤は、会社の金を横領しているのではないか?しかしその手口とは?ところが調査を進めるなか、ゴーラム商会のリストラ勧告で使われてきた「首切り部屋」で、本当に死体を発見することになった彼女たちは、予想外の事件に巻き込まれて…。
著者等紹介
新川帆立[シンカワホタテ]
1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』(宝島社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
635
「元彼の遺言状」に続いて、新川 帆立2作目、シリーズ第二弾読みました。今回も弁護士物としては変化球ですが、前作よりもバージョンアップした気がします。次作も楽しみです。 https://tkj.jp/campaign/tousan/2021/11/09
Kanonlicht
516
探偵役が冴えた推理で事件を解決するのとは違い、愚直に事実を積み重ねて真実を追及していくのが、いかにも弁護士らしくていい。後輩の女性弁護士が今回の主役となり、客観視されたことで前作主人公の完璧さがより一層際立っていた。ただ、シリーズ化、メディアミックス化の匂いがそこかしこに感じられ、それがためにやや大味になってしまった感も。次回作の主役は脇役登場のあの人か?2021/10/21
夢追人009
468
新川帆立さんのニュー・ヒロインが登場する第2作。ここまで著者は2年で4作とコンスタントに本を出す活きの良さですし、宝島社さんはジャケのデザインを赤・黄・紺でくっきりと色分けする戦略がおしゃれでインパクトがありますね。まあ欲を言えば単行本ばかりでなく文庫書き下ろしも少しは混ぜて欲しいなとは思いますね。今回はイケイケ弁護士の剣持麗子は脇役で、ぶりっ子弁護士の美馬玉子が主役となり性格が真逆で腰が低い好感度は高そうな女子ですが、何となく内に秘める気弱で控え目な性格なのはマイナスながらも芯の強い頑張り屋さんですね。2022/05/19
bunmei
457
『元彼の遺言状』で鮮烈デビューを果たした新川帆立の第2弾。著者も弁護士ということで、法律の専門的な分析も垣間見れる。ストーリーは企業倒産に関わる利権争いの事案に、ある女の死亡事件と弁護士の傷害事件が絡む企業ミステリー。今回の主人公は、前作主人公の剣持麗子と同じ弁護士事務所の後輩の美馬玉子。麗子とは正反対の見た目と性格で、祖母と2人暮らしから這い上がってきた苦労人。そんな玉子と麗子がタッグを組み、企業倒産の裏に潜む恨みや不正、闇の投資家集団を暴いていく。事件の真相に迫る中で、意外な人物が浮かび上がってくる。2021/12/16
たか
456
新川帆立氏のデビュー作でベストセラー「元彼の遺言状」の続編でシリーズ第2弾。 都内の法律事務所に務めるぶりっ子弁護士・美馬玉子は事務所の先輩の高飛車弁護士・剣持麗子(前作主人公)に苦手意識を持ちながらもタッグを組むこととなる。「会社を倒産に導く女」と内部通報を受け女性社員の調査を進めるがその過程で死体を発見する。ふたりは連続倒産、死体の謎に奔走する。毒舌の麗子に振り回されながらコンプレックスを持つ玉子は自分を見つめ直す。 読みやすい文章とテンポの良さで心地よい、弁護士コンビミステリー。 ★★★★✩ 4.02022/01/04