出版社内容情報
インテリを愚行に走らせる「知性の罠」とは何か――その回避方法やより良い学習法、生産性の高い組織作りまでを、さまざまな研究に基づき解説します。
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「最高に面白く、最高に怖く、最高に深い。
人間の「本当の知性」とは何か。
「東大、ハーバード大に入れるだけの人」と「各分野で超一流になれる人」の違い。
「成功する組織」と「失敗する組織」の違い。
その答えは同じ線上にある。
そして全部本書に書かれている。」
――今井むつみ氏
(『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?』『学力喪失』『言語の本質』著者)
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IQが高い人、有名大学を卒業している人、ナレッジワーカーの中にも、愚かな誤りを犯す人がたくさんいます。優秀で高い教育を受けた人ほど陥る「知性の罠」とは……。
◇IQが高いほど、投資の判断力が低く、破産しやすい
◇脳の仕組みからわかる「超有名大卒の人が、自己弁護ばかりする理由」
◇高い教育を受けた人ほど、陰謀論にハマって抜け出せない
◇野球では成功するスター軍団方式。企業がマネすると失敗する
◇大学進学試験の点数が高いのに、合理的に考えられない人が多数いる
心理学や認知科学の研究から「本当の知性」とは何かを解説。
真に賢くなるには、どういう姿勢で考えて、どういう角度から学べばいいのでしょうか。
【認知科学研究から判明した成果の上がりやすい学習法】
・勉強時間を分散する。
・深い思考を必要とする複雑な教科書を使う。
・学習前に事前テストで自分の理解度を把握する。
・同じ場所で勉強しない。
・勉強が終わったら、その内容を誰かに説明する。
・自分自身を折に触れてテストする。
・1つのテーマだけではなく、複数分野を混ぜて問題を作る。
・難しい問題に取り組み、複数の解き方を考える。
・間違えた原因を探ると記憶が強化される。
・「よくわかっている」と思う事柄ほど、後日覚えていないことが多いので頻繁にテストする。
詳しい活用法は本書第8章にあります!
※本書は2020年7月に日本経済新聞出版から刊行された『The Intelligence Trap(インテリジェンス・トラップ) なぜ、賢い人ほど愚かな決断を下すのか』を改題のうえ文庫化したものです。
内容説明
愚行を犯すインテリは知性の罠に嵌まっている。ノーベル賞受賞者が陰謀論に傾倒したり、高IQ者の多くが凡庸な人生を歩んだり、秀才を集めても期待どおりの成果が出ないのはそのためだ。本書は、知性の罠とは何か、そしてそれをどう回避すべきかについて研究に基づき解説する。さらに、より良い学習法や生産性の高い組織作りにも言及し、真に賢く生きるための指針を示す。
目次
第1部 知能の落とし穴―高IQ、教育、専門知識がバカを増幅する(IQ190以上の神童の平凡なる人生―知能の真実;天才はなぜエセ科学を信じるのか―「合理性障害」の危険性;専門家が判断ミスを犯す根本理由)
第2部 賢いあなたが気をつけるべきこと(優れた判断力、知的謙虚さ、心の広さ;なぜ外国語で考えると合理的判断が下せるか―内省的思考;真実と嘘とフェイクニュース)
第3部 実りある学習法―「根拠に基づく知恵」が記憶の質を高める(なぜ賢い人は学ぶのが下手なのか―硬直マインドセット;努力に勝る天才なし―賢明な思考力を育む方法)
第4部 知性ある組織の作り方(天才ばかりのチームは生産性が下がる;バカは野火のように広がる―組織が陥る「機能的愚鈍」)
著者等紹介
ロブソン,デビッド[ロブソン,デビッド] [Robson,David]
ケンブリッジ大学卒業(数学専攻)。ニュー・サイエンティスト誌の特集担当編集者、BBC Futureのシニア・ジャーナリストを経て、科学ジャーナリストとして独立。ガーディアン紙、アトランティック誌などに寄稿している。人間の脳、身体、行動が専門分野
土方奈美[ヒジカタナミ]
翻訳家。日本経済新聞、日経ビジネスなどの記者を務めたのち、2008年に独立。2012年モントレー国際大学院にて修士号(翻訳)取得。米国公認会計士、ファイナンシャル・プランナー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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