内容説明
「火遠理(山幸)」は、兄の釣り針を取り戻すために海の宮を訪れる。そこから火遠理の運命は大きく展開していく―。『古事記』の中に描かれた珠の力と水の支配の物語。神話の登場人物の心理や雄大な情景を短歌の形式に取り込むことで鮮やかに蘇らせた歌集。
目次
第1章 釣針を失う(海幸山幸;猟具を替えて用いる ほか)
第2章 海の宮に訪れる(海辺に悲しむ;豊玉姫を娶る ほか)
第3章 大きな嘆息をつく(嘆きの告白;水利をつかさどる呪力の珠を得る ほか)
第4章 産屋が葺きおわらないうちに御子が生まれる(八尋鰐の姿を見られて別れる;水の勝利)
著者等紹介
湯佐柳平[ユサリュウヘイ]
1929年6月6日、福島県生まれ。横浜育ち。神奈川大学卒業後、立正大学大学院にて学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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