内容説明
本書は各種補助犬及び補助犬法成立までのプロセスをたどる中で、上下思考の染みついた日本人には最も苦手な「対等な関係」についてていねいに分析している。
目次
1章 補助犬法のポイントと社会的サポート(補助犬の仕事と日本の現状;身体障害者補助犬法のなりたち ほか)
2章 補助犬法を考える(介助犬育成団体に対する不信感;聴導犬とNPO法人 ほか)
3章 国際的にみた日本の補助犬法(補助犬の目的は障害者の自立とQOL;国際アシスタンス・ドッグ協会 ほか)
4章 補助犬法のこれから(ユーザーの自主選択と責任;国の管理と自由競争・自然淘汰 ほか)
著者等紹介
有馬もと[アリマモト]
補助犬ジャーナリスト。(特)日本聴導犬協会会長。国際アシスタンス・ドッグ協会(ADI=世界76育成団体加盟)理事。厚生労働省の「聴導犬」の訓練基準に関する検討委員会委員。厚生労働省の「介助犬」および「聴導犬」の訓練基準に関する検討委員会委員。全日本聴導犬(ヒアリング・ドッグ)育成協会協議会会長。全日本聴導犬ユーザーの会理事。アシスタンス・ドッグ・ジャパン(ADJ)事務局。全日本補助犬パートナーの会&全日本補助犬育成の会議長。中日新聞社会功労賞受賞。英国国立エジンバラ大学大学院社会学部社会学科にて修士号取得
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感想・レビュー
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koroomy
1
日本に補助犬という存在をもたらしてくれた有馬もとさんの著書。ご自身は元は違う目的でUKのエディンバラ大学に留学していたのね。人の運命ってどこでどうなるか分からないし、ひょんなことから使命ってふってくるような、でも、これが彼女の運命なのか、そういうのを感じたな。本の内容としては、今日に至るまでの困難だった道のり、現在においても理解度や受け入れ度は日本では立ち遅れているように感じる。今でも盲導犬など補助犬に対する心無い人からの暴力事件などが後を絶たない。こういう輩は重罪にしても国民の同意は得られると思う。2018/08/14
カエル氏
0
盲導犬、介助犬、聴導犬をパートナーとする方の今までのご苦労はもちろん、その訓練団体の問題点なども知らない事が多かった。ちゃんと訓練された補助犬が正しく評価される為に、こちらも日々学んでいかないといけないと思った。2019/10/12