ヌルハチの都―満洲(マンジュ)遺産のなりたちと変遷

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  • サイズ B6判/ページ数 307p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784270004487
  • NDC分類 222.06
  • Cコード C0022

内容説明

満洲国はこうして造られた!満州国の時代、「奉天」と呼ばれた古都・瀋陽はヌルハチの都。瀋陽故宮のユネスコ文化遺産登録に大きく貢献した著者が、16年もの歳月をかけた緻密なフィールドワークによって、都のなりたちと変遷をここに再現。紫禁城や江戸時代の日本と比較しながら、時空間を縦横無尽に、壮大な考察を繰り広げる。

目次

第1章 ヌルハチとマンジュ国
第2章 フェアラ築城
第3章 ヘトアラ造営とアイシン国の開国
第4章 遷都の時代―サルフから東京城へ
第5章 瀋陽大改造
第6章 瀋陽の空間構造
第7章 故宮の建築
第8章 陪都・瀋陽と乾隆帝
第9章 皇帝の陵墓
第10章 満洲人のすまい

著者等紹介

三宅理一[ミヤケリイチ]
1948年東京生まれ。東京大学工学部建築学科ならびにパリ・エコール・デ・ボザール卒業。工学博士。芝浦工業大学教授、リエージュ大学客員教授、慶應義塾大学教授を経て、パリ国立工芸院教授。建築史、遺産学、地域計画、デザイン理論を専攻。世界各地で遺産保護、都市計画、デザイン振興事業を担当。とりわけ東アジア方面では朝鮮通信使遺産、初期清朝の遺産について研究を深め、国際研究コンソーシアムを立ち上げる。瀋陽市世界遺産化の業績に対して中国瀋陽市より瀋陽市栄誉市民の称号を授かる(二〇〇五)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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まーくん

92
宮殿造営や都市計画の視点から、東北の地に興った女真族の国家、清朝初期の歴史を辿る。太祖ヌルハチは周辺部族を切り従え明朝に対抗するまでになるが、創業の地ヘトアラからジャイフィヤン、サルフ、遼陽、東京城と軍事上の要請から短期間に遷都を繰り返し、最終的に瀋陽に行き着く。この地に本格的な宮殿の造営に着手するも、間もなく崩御。後を継いだ太宗ホンタイジがアイシン国の汗として即位。10年後、国号を「清」と改め初代皇帝に。明を倒し天下に君臨する王朝を築く戦略のため漢人世界を支配する中央集権的な統治機構を整備、⇒2023/12/26

岡本正行

84
前に読んだ本や映画で、このヌルハチという英雄というか、指導者、興味を持った。ジンギスカンが戦った金。その後裔、後金の民族、満州人、数は少なくても、その満州をひとつにまとめ、その勢いで中国を圧倒して、新帝国を造る土台となった。息子のホンタイジとともに、その基礎を造った。清は、近代の歴史では、欧米列強に食い荒らされる悲惨な末路ばかりが強調される。明が衰えた後の中国を再び巨大帝国にした功績は大きい。しかし、今の中国が、また帝国を夢見ているのはよろしくない。わが国が阻止しよう。みんな対等なのだ。2024/01/07

アメヲトコ

7
2009年刊。清朝が北京に遷都する以前に拠点としていたヘトアラと盛京(瀋陽)を中心に満州の都市と建築について語るという一冊。清朝は代を追うごとに漢化していきますが、本書の舞台には満州人独自の空間形成の考え方がまだ色濃く出ていて興味深いです。清朝の本なのに北京が全く出てこないという独自路線がたまらん。2023/11/15

Hiroki Nishizumi

6
建築の専門的なところの多くはよく分からなかったが、あまり類書のない、実に興味深い内容だった。2021/07/08

メルセ・ひすい

6
中国皇帝と江戸のお話 満洲国の時代、「奉天」と呼ばれた古都・瀋陽はヌルハチの都だった。16年もの歳月をかけた緻密なフィールドワークによって、都のなりたちと変遷を再現。紫禁城や江戸時代の日本と比較しながら、壮大な考察を繰り広げる。2009/06/12

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