- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 少女(小中学生)
- > 少女(小中学生)その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
るぴん
26
5、6巻通読。美世はジュディットの、ジュディットは美世の、お互いがお互いのニュクスの角灯であったのね。美世は名前の通り、ベル・エポックを思い切り謳歌した人生だったんだろうなぁ。できればニューヨークに渡った後の話も読みたかったし、美世の言うおじいさんは民平なのかどうかも気になるけれど、絶望の中に希望が見えるラストで良かった。2020/06/06
Dai(ダイ)
13
短い巻数の中に丁寧に描かれた絵とストーリーが好印象であった。非常に良質なマンガを読めて得した気持ちになれる。2021/06/05
kamakama
12
高浜氏の作品は以前「エマは星の夢をみる」という、ミシュラン調査員の女性が主人公の作品を読んだ事があるが、今回も取り上げられた題材がおもしろく、近所の図書館で作品を見つけた時は、とても嬉しかった。19世紀末の日本の動乱の時代に、庶民が国を介在せずにどんなふうに世界と切り結んだのかを、日仏それぞれの女性達の運命とともに描いている秀作である。実在の人物も何人か登場させ、ファンタジックな中にも実際の歴史をしっかりと踏まえて作られているのがとてもいい。6冊全部を何度もなめるように読んで、図書館にお返ししました。2025/09/11
kazmimagica
12
高浜寛先生にひたすら感謝です。長きにわたる連載、本当にお疲れさまでした。美世の亜米利加奮闘記まで見たかったと名残惜しみつつ、お玉の最期を見なくてよかったとの思いも。岩爺の優しさが心に沁みる。2019/08/27
ぷほは
10
感動した。特に二人のヒロインの二度目の邂逅、遠く極東の地からやってきた黒髪の光が黄金の闇を照らすエンライトメントの場面に泣いた。悪い時代の後は好い時代、それすら嘘だったという嘘かもしれない可能性を今のわれわれは知っている。堕ちたのは二度目だった原爆の光を、彼女は目にすることがなかった、ギリギリで馬車が間に合ったから。このラストの切れ味は素晴らしく、今作の現代性を物語っているだろう。群像劇とビルドゥングスと連続小説的な要素のバランスを取り持った結果の物足りなさは、そりゃもう各人の想像力で、美と幸の先の世を。2019/08/30