内容説明
陸奥宗光は、薩長の藩閥勢力が握る政府実権によって政界で孤立し、政府転覆の意向を探知され禁獄されてしまうが、減等釈放を経て、欧州で憲法・政治を研究し、いざ政争へ挑む。陸奥宗光の知られざる波瀾万丈の生涯と国家権力に対する叛骨精神…。宗光はいかにして外務大臣として頭角を現し、近代日本を創りあげていったのか。
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年、和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年に『深重の海』で第79回直木賞、95年に『夢のまた夢』で第29回吉川英治文学賞を受賞。剣豪小説や長編歴史小説の第一人者として活躍し、多数の著書を発表。97年に紫綬褒章、2003年に旭日小綬章を受章。05年に菊池寛賞を受賞。18年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遥かなる想い
75
下巻は監獄の日々から日清・日露戦争までを 外交視点で描く。 伊藤博文が陸奥宗光を逸材とみなし、 配慮を尽くしたらしいが、明治維新後の 人間関係が垣間見れて興味深い。 清の李鴻章、伊藤博文などとの攻防が 新鮮に読める。西欧列強の脅威から 日本の国力発展へと繋がった、この時代の 雰囲気が今に伝わる…そんな作品だった。 2026/04/01
スプリント
12
タイトルどおりの叛骨の人を地で行く政治活動だった。 特に日清戦争終結に向けた交渉は陸奥宗光の真骨頂といえるだろう。2024/05/31
coldsurgeon
11
陸奥宗光の生涯は、鋭利な知能と知識を求めてやまない気性が絡み合い、しっかりとした軌跡を残した。不平等条約の改正、日清戦争後の講和条約締結など、その後の日本の発展の礎を築いたことは確かだ。著者のおそらく最後の小説だが、面白く物語に浸ることができた。2021/02/28
げんまん
6
紀州出身で薩長の後ろ盾を得られない宗光が、試行錯誤しながらも頭角を現す様がとても痛快。後半、下関条約での李鴻章とのやりとりや、列強の干渉に対応する場面は圧巻です。2020/04/09




