感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
77
マガダ王国とコーサラ国は代表者による決闘を決める。マガダ王国はバンダカの子・ダイバダッタが連れてきたタッタ、コーサラ国は巨人ヤタラ。その対決はダイバダッタの陰謀でマガダ国の優位に進むが、その陰謀の濡れ衣をミゲーラが負ってしまう。彼らが救いを求めてシッダールタの元を訪れ、心の中に入り治す様を見たダイバダッタは弟子になることを望む。ブッダは説く「いま自分は何をしているのか、自分のしていることは自分にとって大事なことなのか、人にとって大事なことなのか、そして大勢の人にとって大事なことなのか」常に考えなさいと。2020/04/28
財布にジャック
57
ブッダとダイバダッタが出会い、そして「迷い」について二人が言い合うシーンは印象的でした。二人が今後どういう関係になるのか興味津々です。一方、タッタは相変わらず準主役で出番も多く、大活躍してくれて嬉しいですけど、ヤタラやミゲーラのこの巻の中での可哀想な役回りには、凄く同情しました。2011/11/19
スター
43
舞台はマガダ国から始まる。第7巻の副題通りダイバダッタをメインに物語が進む。死の予言に怯えるマガダ国の王ビンビサーラ、その息子の聡明な王子アジャセ、巨人のヤタラ、盗賊上がりのタッタとミゲーラ、そしてブッダと呼ばれるようになったシッダルタ。 様々な人たちの人間模様が描かれ、この巻も読みごたえあり。2020/05/30
紅香
29
すべては一本の悲しみの矢。誰をもの苦しみは、誰かが放った矢が心に突き刺さったことから始まる。。憎しみの連鎖が交差して、無駄な対立。ずっと見続けているから、たまらない。。ブッダが言っていたつながっているとはこういうこと。刺さったままじゃ、苦しい。復讐はまた誰かの悲しみの矢になる。悲しい連鎖を断ち切る勇気を。復讐よりも今出来る最善のその先を見つめてほしい。ブッダに出会ったダイバダッタ。新しい人生を生きてほしい。2019/05/08
活字スキー
21
【他人を助ければ自分も助かる──そんな教えを守ってたら損ばかりするよ。世の中はもっとキビしいんだ……】狡知に長けたサイコパスのマキアヴェリストとして成長したダイバダッタは山賊から足を洗ったタッタに目をつけ、マガダ国での立身出世を目指す。アピールが功を奏して王と王子に気に入られるダイバダッタ。コーサラ国との全面戦争の代わりに行われることになった決闘では、奇しくもシッダルタに救われた者同士が戦うことに。 2022/07/29