出版社内容情報
小学校6年生の成里(なりさと)のモットーは「無事・無難・無風の三ナシ」。
そんな成里のクラスに大衆演劇一座の息子が転校生としてやってきた。
とにかく目立たないように卒業まで学校に通うのが唯一の目標だった成里の心に、新しい風がふきはじめる。
内容説明
クラスにやってきた転校生は大衆演劇一座の息子!?とにかく学校で目立たないよう「無事・無難・無風」の三ナシをモットーにしていたナリの心に、新しい風がふきはじめる。
著者等紹介
黒川裕子[クロカワユウコ]
1979年大阪府生まれ。京都外国語大学学士、エディンバラ大学修士。2017年に『奏のフォルテ』で第58回講談社児童文学新人賞佳作に入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪丸 風人
14
主人公は事なかれ主義の小学6年生。無風のまま卒業する気まんまんだった彼が、大衆演劇との出会いをきっかけに、嵐のような時間を楽しみ抜くことになります。ゾクゾクきたーっ!人と協力して何かを作り上げる喜びや、成し遂げたことが認められる快感がじかに伝わってきました。作者がこの題材をどれだけ愛しているかも解った気がします。少年演者の、真剣じゃないと誰の心にも届かない。だからこそ、とびきりの熱量がいるんだという趣旨のセリフが刺さりましたよ。これはきっと他のことにも当てはまりますね。(対象年齢は11歳以上かな?)2024/09/10
芦屋和音
2
小6の成里(なりさと)のモットーは平穏無事に過ごすこと。クラスに大衆演劇の役者である紫寿(しのぶ)が転校してきて……。「推し」に出会ってしまったドキドキ感、熱気、余韻まで臨場感たっぷり。推し活ルールを自分で決めてるのも良い。川越のいも恋食べたくなっちゃった。2024/10/06