出版社内容情報
スペイン内戦で一般市民への無差別攻撃で廃墟と化した古都ゲルニカ。
画家パブロ・ピカソは、1か月足らずで壁画の大作「ゲルニカ」を描きファシズムへの強い怒りを表現した。
目次
第1章 “ゲルニカ”についてくわしく知ろう(スペイン内戦はこうして起こった;フランコとドイツ軍の思惑;廃虚と化したゲルニカ;ピカソの怒り;“ゲルニカ”;“ゲルニカ”を読み解く1;“ゲルニカ”を読み解く2;“ゲルニカ”のたどった数奇な運命;“ゲルニカ”は日本でも鑑賞できる!)
第2章 ピカソの名画と歩んだ道(闘牛を愛したマラガ時代;芸術家との交流の日々;友人の死と「青の時代」;道化師と「バラ色の時代」;キュビスムの時代へ;古典的な作風へ;そしてシュルレアリスムの時代へ;“ゲルニカ”への予感;ピカソ平和への祈り;南仏での新たな日々;巨匠たちとの対話;そして安らぎの日々へ)
著者等紹介
久保田有寿[クボタアズ]
国立西洋美術館特定研究員。早稲田大学大学院文学研究科修士課程(美術史学)修了。2016年より愛知県美術館学芸員、国立西洋美術館研究補佐員を経て2017年10月より現職。専門はピカソを中心とした西洋の20世紀美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
97
現在ソフィア王妃芸術センターに展示されているピカソ「ゲルニカ」。反戦の象徴として世界的に有名な絵画を、1881年マラガで生まれたピカソの生涯から、また絵画が1937年に描かれ1981年スペインに初めて帰還した名画の運命から、そして絵画に描かれた牡牛や鳩、馬、ランプを差し出す女など各部分から読み解く解釈まで、様々な観点で示しています。1937年4月26日ナチスがフランコの協力で軍事施設のないゲルニカに住む一般市民を襲った悲劇から、ピカソはドラ・マールの見つけた巨大なアトリエでゲルニカを約1ヶ月で完成させた。2024/09/10
なま
9
★4.4 スペイン内線とドイツのヒトラーやイタリアのムッソリーニに要請を支援したスペインのフランコ、コンドル軍団の爆撃への怒りと悲しみ。反戦や抵抗のシンボルとした大作『ゲルニカ』を中心にピカソの生涯と数々の作品を紹介。モチーフとして好んだアルルカンやゲルニカを予見するミノタウロマキア、ドラクロワやマネ等の巨匠達の名画をピカソが独自解釈して描いた作品等、ピカソの人生と並行して素直な思いや人生観がそのまま作品に投影されているのが良くわかる。2024/04/24
sexydrummer
1
先月、原田マハさんの暗幕のゲルニカを読んだので興味深く読めました。2024/02/24