内容説明
戦火を逃れておじいちゃんの家についてから1年。ぼくたちは、たくさんの人と出会いました。そして今日、お父さんお母さんと…『ぼくは弟とあるいた』3部作、完結編。
著者等紹介
小林豊[コバヤシユタカ]
1946年、東京に生まれる。日本画家。1970年代初めから80年代にかけて、中東・アジアをたびたび訪れる。その折の体験をもとにした絵本で、多くの読者を魅了している。絵本の作品に『せかいいちうつくしいぼくの村』(産経児童出版文化賞)『ぼくの村にサーカスがきた』(青少年読書感想文全国コンクール課題図書、以上ポプラ社)ほかがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒラP@ehon.gohon
17
戦争を避けて、おじいちゃんの家に逃げてきた兄弟でした。 頼りのおじいちゃんが死んでしまってなんと心細いことでしょう。 でも、この絵本では、両親を待ちながらたくましく生きる兄弟が、明るく描かれていて、戦争が夢のようです。 出合いが良かったのでしょうね。 まるで実話のようです。 カタカナで表現される「テーセン」が印象的です。 その停戦がなされ、港に両親を迎えに行く兄弟でした。 両親と再会するシーンがないのでちょっと不安ですが、初めて流した涙が報われることを願いました。2018/01/07
anne@灯れ松明の火
12
隣町図書館・大人のための絵本コーナーで。『ぼくと弟はあるいた』の続編。戦争のため、おじいさんのところに疎開した兄弟。やっとたどり着いたのに、おじいさんは亡くなってしまう。2人はどこへ歩き続けるのか? 前作に続き、これもやはり戦争の悲しさを訴えていると思う。他の方の感想で、もう1冊シリーズがあるらしい。また読みたい。 2013/06/09
ごへいもち
11
ふと手に取った本。前編があるのね、そっちも読もう2021/04/26
かっぺ(こと悩める母山羊)
11
★4歳 おじいさんが死んでしまって、おじいさんの遺品を商品と交換しながらなんとか食いつなぐ兄弟。兄弟はいきて両親に会えるけど、生きられなかった子どものほうがきっと多いんだろうな。 世界のどこにでもある普通のお話、というのが胸にぐっときた。 2014/05/05
とよぽん
9
幼い兄弟が、戦争のために親と離れ、祖父のもとで生活をする。しかし、祖父は老衰で亡くなり、兄弟は祖父の遺品を売って食いつないでいく。ようやく「停戦」になり、両親と再会できるという物語。子供の目線で丁寧に描かれているので、大人や国がどんな事情で(大義で?)戦争をするのか、何も分からない子供たちが巻き込まれ苦しく辛い思いをしている、ということが伝わってきた。2016/03/13