内容説明
「挨拶―原爆の写真によせて」「表札」「シジミ」など代表作三十六編を収録。
目次
1 やさしい言葉(荷;墓 ほか)
2 挨拶(略歴;式のあとで ほか)
3 幻の花(峠;道 ほか)
4 表札(表札;晴れた日に ほか)
5 シジミ(ひめごと;父の日に ほか)
著者等紹介
石垣りん[イシガキリン]
詩人。1920年、東京都港区に生まれる。高等小学校を卒業すると14歳で日本興業銀行に就職、55歳の定年まで勤務した。その間、同人誌や職場機関誌などに多くの詩作を発表する。H氏賞、田村俊子賞、地球賞を受賞している。その他、エッセイ集もある。多くの詩が教科書に取り上げられている詩人の一人。2004年没
伊藤英治[イトウエイジ]
1945年、愛媛県に生まれる。編集者。書評新聞「図書新聞」、雑誌「日本児童文学」を経て、編集プロダクション恒人社に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マツユキ
13
表題作は、今年の8月6日に読む機会があったのですが、改めて。戦争の詩集というわけではなく、日常の残酷さを感じつつ、読んでいて、背筋が伸びるような気がしました。2021/08/19
恋
3
この作家の体温はきっと冷たかったりするのだろう。 淡々と粛々と、述べられ捲られる詩集。石垣りんの詩から、戦争に関するものを抜粋して載せているのだと思うが、表現も、思想も、ハッキリ言って大人しく、この作家の日頃控えめな人柄がどこか伝わってくる。 こんなことを言うと偏見と怒られるかもしれないが、女流作家は性格の良し悪しが作品に表れ、それが美しさとして評価される所までも作品、そんな印象がある。 石垣りんは健康な魂で、人間かどうか疑いたくなる怪物の魂ではなさそうだが、他の本を読まずしての評価は保留にしたい。2021/08/30
Mayumi O
2
素晴らしい言葉の海。短い言葉の中に、深いものがたくさん詰まっていて、ただただ圧倒されて涙が出てくる。2012/03/31
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- 和書
- 信長の首 - 本能寺異聞