出版社内容情報
《内容》 歯科臨床の幅広い知識を整理して,基本に則った確かな技術を習得するために役立つシリーズ.第3巻は,咬合,咀嚼障害,顎口腔疾患を取り上げる.
《目次》
I 咬合・咀嚼障害の基本的治療法……1
1 ブリッジと部分床義歯の適応症(星合和基・田中貴信)……2
1.ブリッジと部分床義歯の適応症の比較/2
2.臨床診断に必要なもの/5
2 ブリッジの支台歯形成(三浦宏之)……6
1.準備するもの/6
2.装着方向の決定/6
3.形成の要点/6
4.手順(術式)/8
5.マージンの位置と形態/10
6.平行測定/11
3 ブリッジの印象採得と咬合採得(石橋寛二・古川良俊)……12
1.個歯トレーを用いた精密印象法/12
2.個歯トレーを用いない精密印象法/13
3.トランスファーコーピングを用いた多数支台歯の印象法/14
4.咬合採得材の種類と特徴/15
5.咬頭嵌合位が明確な場合の咬合採得法/15
6.咬頭嵌合位が不明確な場合の咬合採得法/16
7.あらたに顎位を設定する場合の咬合採得法/16
4 テンポラリーブリッジのつくり方(畑 好昭)……18
1.口内法/18
2.模型法/20
5 ブリッジの適合チェック(試適・調整)(川和忠治・菅沼岳史)……22
1.準備するもの/22
2.臼歯部ブリッジ/22
3.前歯部ブリッジ/26
6 部分床義歯の設計の要点(野首孝祠・池邉一典)……28
1.部分床義歯の必要条件/28
2.部分床義歯設計の考え方/28
3.支持機構の設定/28
4.把持機構の設定/29
5.維持機構の設定/29
6.連結機構の設定/30
7.咬合の設計/31
8.精度の問題/31
7 片側遊離端欠損症例に補綴処理を行う意義(河野正司・金田 恒)……32
1.臨床の場で/32
2.咀嚼の評価/33
3.片側咀嚼/34
4.片側遊離端欠損症例の場合/35
8 部分床義歯の概形印象(出崎義規・中村好徳)……38
1.口腔内診査/38
2.印象用器具・材料/38
3.トレーの調整/38
4.印象材のトレーへの盛り方/40
5.印象採得時の注意点/40
6.印象材の撤去/41
7.研究用模型/41
9 部分床義歯の個人トレーのつくり方(石上友彦・月村直樹)……42
1.利点/42
2.準備するもの/42
3.個人トレーの製作手順/42
10 部分床義歯の印象採得(五十嵐順正)……48
1.部分床義歯の印象の目的/48
2.印象採得の前準備/48
3.印象技法/50
11 部分床義歯の咬合採得(清野和夫)……56
1.Eichnerの分類/56
2.咬合支持域がすべて,あるいは3つ存在し,模型で咬合関係を容易に再現できる場合/56
3.咬合支持域が部分的に失われているもの,あるいは全部失われているが,前歯部の咬合接触が存在する場合/58
4.咬合支持域がすべて失われ,残存歯に咬合接触がなく,患者固有の咬合を再現できない場合/60
12 部分床義歯の適合チェック(井上 宏)……64
1.メタルフレームの口腔内試適と適合チェック/64
2.メタルフレームの適合チェックの方法/64
3.メタルフレームの咬合チェック/64
4.完成義歯床の適合チェック/65
5.義歯のリコール時の適合チェック/66
13 全部床義歯の概形印象(川良美佐雄)……68
1.概形印象とは/68
2.準備する器材/68
3.アルジネート印象法/68
4.モデリングコンパウンド印象法/71
5.使用中の義歯を用いた印象法/74
6.研究用模型の製作/74
14 全部床義歯の個人トレーのつくり方(櫻井 薫)……76
1.準備するもの/76
2.手順・要点/76
15 全部床義歯の印象採得(守川雅男)……84
1.全部床義歯の印象領域/84
2.準備するもの/84
3.印象術式/84
16 全部床義歯の咬合採得(前田芳信・十河基文)……92
1.準備するもの/92
2.咬合採得の手順と要点/92
3.咬合採得の実際/93
17 全部床義歯の仮床試適(三浦美文・川崎貴生)……98
1.準備するもの/98
2.仮床試適の手順/98
18 全部床義歯の適合チェック(池田和博・平井敏博)106
1.アンダーカット部および義歯床粘膜面の点検/106
2.義歯の維持に関する点検/106
3.義歯床粘膜面の適合に関する点検/106
4.咬合関係の点検/108
5.中心咬合位(人工歯による咬頭嵌合位)における義歯床粘膜面の適合状態の確認/109
6.患者指導/110
7.転帰/111
19 義歯の修理(佐藤博信・松浦尚志)112
1.不適切な義歯床粘膜面および床縁形態の修理/112
2.床破折の修理/113
3.クラスプの修理/114
4.鉤歯の修理/115
5.人工歯脱離や破折の修理/116
20 義歯のリライニングとリベース(細井紀雄)118
1.リライニングの方法/118
2.部分床義歯のリライニング/119
3.全部床義歯,オーバーデンチャーのリライニング/121
4.リベース/123
5.軟質裏層材によるリライニング/125
21 顎関節症(覚道健治)126
1.診断法/126
2.顎関節症の診断基準/126
3.顎関節症と鑑別を要する疾患/126
4.症型分類の進め方/128
5.各症型の臨床像/128
6.治療の進め方の基本概念/133
7.薬物療法における薬物の選択基準/133
8.理学療法/134
9.スプリント療法(スタビリゼーション型スプリント)/134
II 顎・口腔領域疾患の基本的治療法……137
22 切開・縫合(植木輝一)138
1.切開/138
2.縫合/141
23 抜歯の基本(西田紘一)146
1.患者への説明/146
2.体位と姿勢/146
3.抜歯鉗子と抜歯挺子の持ち方/147
4.術後の説明と術後経過/148
5.抜歯治療の流れ/149
24 上顎部の抜歯の基本術式(下郷和雄)150
1.上顎前歯の抜歯/150
2.上顎小臼歯の抜歯/150
3.上顎大臼歯の抜歯/152
付.抜歯後出血/152
25 下顎部の抜歯の基本術式(西田絃一)154
1.準備するもの/154
2.術式の要点/154
3.抜歯鉗子を用いる場合の術式/155
4.抜歯挺子(エレベーター)を用いる場合の術式/156
26 埋伏智歯の抜歯の基本術式(柿澤 卓)158
1.準備するもの/158
2.下顎埋伏智歯の抜歯/158
3.上顎埋伏智歯の抜歯/162
27 口腔内消炎手術(木下文夫)164
1.問診/164
2.診査/164
3.検査/165
4.麻酔/165
5.試験穿刺/165
6.準備するもの/165
7.切開・ドレナージ/166
8.後処置/168
付1.口腔粘膜に腫瘍を発症する局所的原因疾患/169
付2.注意をはらうべき全身的疾患/170
28 頬・口唇・舌小帯整形手術(古郷幹彦)172
1.上唇小帯の異常/172
2.舌小帯の異常/175
3.頬小帯の異常/176
4.下唇小帯の異常/177
29 歯槽骨整形術(福田仁一)178
1.準備するもの/178
2.術式/178
30 抜歯窩再F爬術(岡野篤夫)182
1.抜歯窩の正常な治癒経過/182
2.抜歯後の治癒不全をきたすと考えられるおもな症状と原因/182
3.準備する器具/184
4.術式/184
文献……187
索引……189
ワンポイントアドバイス
ブリッジの適用:前歯部での要件/2
ブリッジの適用:臼歯部での要件/2
ブリッジの選択を第一義的に!/5
アドバイス/5
曲面形態/6
二面形成/6
テーパー/8
平行測定/11
レジン個歯トレーのつくり方/12
チェアーサイドでつくるブリッジ/18
チェックバイト/20
合着・接着/26
前ろう着・後ろう着/27
研究用模型の読み方/28
支台歯の補綴前処置/28
すれ違い咬合症例への対応/29
クラスプの選択/30
RPIクラスプ/31
咀嚼能力の評価について/33
咀嚼能力の評価について:新しい咀嚼試験法/34
トレーサイズの選択/38
トレー挿入時の注意点/40
常温重合レジンの扱い方(筆積み法)/44
ワイヤークラスプの維持力/46
印象法の選択に困ったとき/48
既製トレーの選択/49
個人トレー法/50
最近のシリコーン印象材/51
オルタードキャスト法/53
人工歯の選択/56
メタルフレーム(metal frame)/64
アドバイス/64
市販されている床適合材/65
アドバイス/66
概形印象/68
概形印象において気泡や欠落が生じやすい部位/69
トレー辺縁が露出しやすい部位/70
有歯顎印象/70
印象圧/72
モデリングコンパウンド印象/73
研究用模型/74
良い個人トレーとは/76
床基礎面の印象方法(表現方法)/78
床辺縁の印象方法(表現方法)/79
床研磨面の印象方法(表現方法):フレンジテクニック/80
各領域形成にもっとも適した印象法/84
トレーの十分なエアー乾燥を!/85
なぜ,トレーを回転させるようにして口腔へ挿入するの?/86
注意!/86
トレー辺縁の長さのチェックと調整を!/87
注意!/87
復習しよう! 後臼歯隆起の補綴的利用法は?/88
注意!/89
なぜだろう?/89
知っておこう!/89
注意!/90
厳重注意!/90
なぜ,遁路は辺縁形成前につけておいてはならないの?/91
印象材の等量になぜ,それほどこだわる必要があるの?/91
知っておこう!/91
咬合採得の失敗の原因とその対策/92
口唇周囲に緊張があると顎位が変位/93
エステティックライン/94
咬合床が浮き上がって適合/95
上下顎咬合床に記入すべき標示線/95
Hanauの公式/97
パウンドライン/98
顎舌骨筋線と人工歯/98
下顎顎堤傾斜部/99
コルベン状/100
筋圧中立帯/102
S.P.A.要素/102
チェックバイト法/104
パラトグラム/104
義歯の構造と機能的役割/107
適合試験材/107
機械的感覚受容器/108
プラーク層の除去/109
義歯があたって痛いとき/112
石膏を早く硬化させるためには/112
修理しやすいコンビネーションクラスプ/113
義歯が緩くて外れるときの応急処置/114
メタルボンドのポーセレンが破折したとき/116
義歯修理に欠かせない接着材料/117
リライニング時の注意/120
金属床義歯のリライニング/122
顎関節症IIIb型の顎運動および内視鏡所見/132
顎関節症IIIb型急性クローズドロック症例の進展/132
切開の注意点/138
縫合上の注意点/141
抜歯鉗子・挺子の握り方と術者の立つ位置/147
抜歯挺子(エレベーター)の滑脱防止/148
正中過剰埋伏歯の抜歯/150
抜歯を中止するとき/150
抜歯鉗子による偶発損傷/154
下顎骨の固定が十分に得られないとき/157
使用器材について/158,159
下歯槽神経麻痺が予想されるときの対応/160
抗生物質の選択(1):種類をどうするか?/165
抗生物質の選択(2):経口か点滴か?/165
腫瘍との鑑別に注意/168
上唇小帯の付着部変化/172
歯間離開の手術/173
舌小帯の手術/175
ドライソケット/183