内容説明
書かれたり話されたりした生の言葉を集積した「コーパス」。それは、言葉を自在に調査・分析したり、言葉について多角的に考えたりするための、強力な道具である。このシリーズでは、コーパスという道具の使い方を実習形式で習得しながら、日本語学の入門から発展までを体験する。具体的な言葉を材料に、「導入」→「例題」→「解説」→「演習」と段階を踏んで学習することで、日本語学の知識と方法を無理なく身につけることができる。言葉の調査や分析を通して学ぶ、これまでになかったまったく新しいタイプの日本語学の教科書である。シリーズ各巻では日本語の「文法・音声」、「語彙・表記」、「文章・文体」、「歴史」、「教育」の基本問題を事例として取り上げ、日本語学への新しい道しるべを示す。コーパスを使うための検索ツールやExcelなどの操作法についても、付録や連携Webサイトで懇切に説明する。
目次
1 コーパスでとらえる日本語の文法・音声
2 ら抜き言葉
3 コロケーション
4 文法形式のバリエーション
5 話し言葉の非流暢性
6 発音のバリエーション
7 話し言葉の経年変化
付録1 日本語コーパスの開発史と現状
付録2 リレーショナルデータベース概説
著者等紹介
丸山岳彦[マルヤマタケヒコ]
専修大学国際コミュニケーション学部教授。神戸市外国語大学大学院外国語学研究科単位取得退学、博士(学術)。専門はコーパス日本語学。これまで日本語コーパスの設計・構築に従事してきたほか、話し言葉コーパスを用いた非流暢性の分析にも取り組んでいる
佐野真一郎[サノシンイチロウ]
慶應義塾大学商学部教授。上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻博士後期課程修了、博士(言語学)。専門は音声学・音韻論、社会言語学。コーパス・実験による言語理論の仮説検証、言語使用・言葉のゆれに関する定量的研究を行っている
茂木俊伸[モギトシノブ]
熊本大学大学院人文社会科学研究部教授。筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了、博士(言語学)。専門は日本語学。コーパスを使った現代日本語の文法・語彙の研究に取り組んでいる
渡辺美知子[ワタナベミチコ]
早稲田大学理工学術院総合研究所招聘研究員。東京大学大学院新領域創成科学研究科修了、博士(科学)。専門は、音声科学、コーパス言語学、話し言葉における非流暢性
小磯花絵[コイソハナエ]
国立国語研究所研究系教授。奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了、博士(理学)。専門は、コーパス言語学、言語資源学、コミュニケーション科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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