出版社内容情報
誰も知らない激動の昭和史の「裏側」と、戦後ニッポンの「真相」がすべてこの1冊に凝縮されている!
「任侠界の巨星」これが唯一無二の記録!巨大組織「山口組」は今年で創立百年を迎えた。誕生から全国制覇への激闘の軌跡を三代目自身が語りつくす。脈々と受け継がれる山口組の「精神」とは何か。日本の戦後を支えた、任侠史の第一級証言記録。
内容説明
「任侠界の巨星」これが唯一無二の記録!
目次
第1部 電撃篇(貧しく孤独な幼少時代;母の死;神戸の叔父 ほか)
第2部 迅雷篇(土建業山口組;浪曲興行、大成功;川田晴久を後援 ほか)
第3部 仁義篇(広島代理戦争;打越信夫とやくざの系譜;崩れた力の均衡 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
23
「山口組」この説明不要の存在を築き上げた男の自伝。大正二年。幼くして両親を失い、神戸に流れ着いた少年は、自立と自活のなかで俠に目覚め、その世界で頭角を顕して行く。貧困、格差、そして荒々しさ。現代とは比較にならぬ苦海のなかで、己を失わないことの過酷さ、全うした生き様には、敬意にも似た感情が湧く。本書は山口組の、勃興の時代、膨張の時代、忍辱の時代で章は別れる。時代は彼らを要求し、排除に向かった。所詮悪党の絵空事、自己弁護と切り捨てる人には縁無き世界だが、現代日本につながる、教科書に載ることはない市井の歴史。2017/05/11
筑紫の國造
9
ご存知、山口組を日本一のやくざに仕立て上げた、三代目組長・田岡一雄の自伝。貧窮で両親に先立たれる不運をばねに、全国制覇を成し遂げる大親分になったのだから、まあその人生は面白い。やくざ組織の近代化と、港湾労働者の地位向上は見るべき事績。特に、港湾労働者の地位向上はやくざ関係なく、立派は功績だと言える。まさかやくざが労組を作るとは。しかし、抗争事件に自分が直接関わってないというのはちょっと疑わしい。また、自伝だけに相当割引いて見る必要もある。意外なのは、これだけの組織でありながら、政治との関わりが薄い点だ。2019/02/08
スウィーニー校長
6
★★★★☆ ヤクザ=悪 という固定観念が崩れた。 戦後の不良外人の掃討、兵庫県警への警備応援や、港湾労働者の待遇改善、港湾業ピンハネ体質改革、労災病院の設置など、社会にとても貢献していた! 麻薬撲滅を謳った際は、マスコミから点数稼ぎと批判された。新聞は一度でも本気で麻薬撲滅キャンペーンをした事があるのか!(極道からも捏造報道を批判される朝日新聞…) 田岡氏は「法は守る。法律で禁止されたら組を解散する」と主張する。 しかし抗争史に、拳銃が普通に出てくる… まぁ是々非々で判断する事にしよう。2018/02/22
おおとろ|内省的ストーリーテラー
1
☆☆☆☆2019/10/06
Eiji
1
なぜだか、ヤクザとかマフィアの映画が好きだ。なぜ好きか?考えるにマフィアにしてもヤクザにしても、その度胸というか向こう見ずというか無鉄砲というか後先考えないところに憧れるのだと思う。なにせ小心者なので、自分に無いものに憧れるのだ。中でも、この山口組三代目田岡組長には憧れる。映画も見たが、高倉健がはまり役だ。にしても、話に出てくる戦後のさばっていた三国人にはうんざりだ。2016/10/24