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内容説明
ひとりぼっちの少女・成美の味方は、ぬいぐるみの“くますけ”だけ。くますけは成美とおしゃべりができる特別なぬいぐるみだ。でもこのことは誰にも内緒。事故で両親を亡くした成美は、ママの友達・裕子おばさんの家に引き取られることになった。裕子おばさんは、くますけにも優しくしてくれる。だけど、ある日、夢にパパとママが出てきて、自分たちを殺したのはくますけだって言うの。どうして!?本当にくますけが殺したの?新井素子が贈る、ファンタジー・ホラー。
著者等紹介
新井素子[アライモトコ]
1960年8月8日、東京都生まれ。立教大学文学部独文科卒業。高校在学中に書いた「あたしの中の…」で第1回奇想天外SF新人賞佳作受賞。代表作は「チグリスとユーフラテス」(第20回日本SF大賞受賞)「グリーン・レクイエム」(第12回星雲賞受賞)「結婚物語」など多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐーたら
28
嫌いなパパママを失った小4の成美はくますけが唯一の理解者だと信じて疑わない。2人の仲を裂こうとする人は敵。ぬいぐるみが自分の良き理解者なのは間違いない。恐らくこう言ってると自分の都合の良いように解釈出来るから。親を嫌いでもいい。しかし子供は親から無条件に愛される権利を持って産まれてくる。成美は異常ではない。そうさせた家庭環境が異常。成美もイイ子。裕子も晃一もイイ人。もし本当にぬいぐるみに魂が宿っていたら…大人しく見守っていてほしいな。頷く時、ぶんぶんぶん。という表現が勢いを感じて気に入った (*^¬^*)2017/01/05
キー
10
ぬいぐるみと話せる少女・成美ちゃんと、成美ちゃんが学校にまで持ち歩くぬいぐるみ・くますけ。 不思議少女成美ちゃんを気持ち悪がりいじめたクラスメートの少女は交通事故、成美にくますけを手離させようとする両親は、事故死、と、冒頭はまあまあホラー。成美ちゃんが母親の友人である子供のいない裕子さん夫妻の家に引き取られてからは、ホームドラマ。 ファンタジー雑誌に連載されたとは思えない家族愛の物語が展開します。まあ、ぬいぐるみがしゃべるから、ファンタジーですか。 あと、裕子さん夫妻が、いい人すぎるのも、ファンタジー。2021/03/16
ねむねこ
2
親のことを嫌いでもいいんだって、言ってくれる人はなかなかいない。いろんなことを考えさせられた。2012/03/29
テツ
2
小学生のときに初めて読んだが、懐かしくて再読。自分もぬいぐるみ好きだったり、親がいなかったりで被る。いいお話だと思うし大好きだが、くますけの行動を思い返してみると、ラストの言葉は不吉な未来を想像してしまい怖い。2011/12/13
シュエパイ
2
このタイトルで、まさかあんな展開に至ろうとは、中学生だった私は思っても見なかったよなぁ・・・(苦笑)あ、Loveです、家族愛のおはなしですよー。ちょっとホラーでサイコさんな風情は感じますが、Loveですよー。ひとめあなたにの時も、似たようなことを考えたな、私。なーんて言うか、親にむいていない人って、確かにいると思いますよぅ。願わくば、少女が大人になる日まで、くますけが黙って見つめていられる日々が続きますように2011/05/04
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