出版社内容情報
ある問題について対話や議論をするにしても、前提や土台を共有できない、軽く受け流し冷笑・嘲笑する、傾向が強まっている。特にSNSやネット上で幅を利かせる「論破」。人はなぜ言葉を交わすのか──人間と対話の本質的な関係を哲学の視点から解き明かす。
内容説明
「それってあなたの感想ですよね?」詭弁や論破は何を壊し、何を脅かすのか。論破芸、エビデンス至上主義、ポスト・トゥルース…時として明らかなウソやデタラメに、なぜ現代社会は翻弄されてしまうのか。その脅威に対して、どのように抵抗すべきなのか。ソーシャルメディアによって、対立が先鋭化・過激化するなか、論破がもたらす詭弁の“落とし穴”を考察するとともに、コミュニケーションの深層、持続可能な議論のあり方を模索する。
目次
第一章 「論破王」の時代
第二章 エビデンス至上主義
第三章 ポスト・トゥルースの時代
第四章 集団分極化するソーシャルメディア
第五章 言語化コンプレックスの時代
第六章 議論の構造転換
第七章 社交とは何か
著者等紹介
戸谷洋志[トヤヒロシ]
1988年東京都生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。専門は哲学、倫理学。法政大学文学部哲学科を卒業し、2019年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。ハンス・ヨナスの研究で学位取得。2015年「人類の存続への責任と『神の似姿』」で涙骨賞奨励賞受賞。同年「原子力をめぐる哲学」で暁烏敏賞を受賞。2021年『原子力の哲学』でエネルギーフォーラム賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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