内容説明
仰向けに倒れた由美の首からは、真っ赤な血が流れていた。ナイフによる傷。この島にいる誰かが由美を殺したのだ。ここは少し前まで小説の執筆に専念していればよい場所だった。そう、魚影島では、十四人の作家志望の男女たちが人気作家・國分誠吾を師とし、自給自足の共同生活をしながらデビューを目指す塾が運営されていたのだが…。絶海の孤島で起こる連続殺人の恐怖!
著者等紹介
大石圭[オオイシケイ]
1961年、東京都生まれ。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文藝賞佳作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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麦ちゃんの下僕
148
五島列島にある小島「魚影島」…その島には人気作家・國分誠吾が設立した「魚影塾」があり、國分親娘と作家志望の塾生14名の計16名が自給自足の生活を営んでいた。夏、超大型台風の接近とともに“殺人鬼”が目を覚ます…!大石さんは初読み…と思ったら『10分間の官能小説集2』で短編を読んでいました(笑) なるほど、官能&ホラーが売りの作家さんなんですね!この作品はミステリーというよりは、16人中何人が生き残れるのか!?というスリルを楽しむ作品だと思います。大量殺人の好きな方、また大石さんの入門編としてもオススメです。2022/06/06
ごみごみ
59
絶海の孤島「魚影島」で作家デビューを目指し共同生活を送る男女16人。クローズド・サークルの設定、登場人物の隠された暗い過去、大石作品ならでは(?)の官能シーンありで興味深く読めたのだが、肝心の連続殺人事件の犯人は・・ミステリとしてはイマイチかな。表紙絵から、ホラー要素やグロあり!?かと思いきや、それほどでもなくあっけない印象。この猛暑を吹き飛ばしてくれるようなゾクゾク感を期待し過ぎてしまったからか💧2022/07/03
ましゃ
24
十四人の作家志望の男女が人気作家を師として、絶海の孤島魚影島で共同生活を行なっていたある時、仲間が何者かに殺されていくクローズド・サークルもの。ミステリ色は薄め。大石圭作品だけあって読みやすかったんだけど…軽い。内容が軽い。あっさり死にすぎだし、殺人鬼に対してもそんなに狂気を感じなかった。私がこの本の前にキツめの櫛木理宇作品を読んでしまっていたからかもしれないが、正直インパクトに欠ける作品だった。この登場人物の数だったらページ数的に倍は必要な気がするけど、文庫書下しだとページ数増やせないから難しいのかな。2022/07/06
yuui
16
エッチな描写がリアルでドキドキした(/ω\*) なんの捻りもなくただただ犯人が自分の目的の為にとち狂って人殺してくお話でした( ꒪⌓꒪) 読みやすかったからそこまで苦にならんだけどなんらかの捻りが欲しかったですね🙃 ‥‥‥(o_ _)o パタッ2022/06/06
いっちゃん
10
いつものと違う感じで面白かったけど、セリフの言い回しや、性描写はいつも同じで残念。人がどんどん殺されて、たんたんと殺した状況が明かされるのもなんだかなってなったけど、続きが気になり一気読み。2022/08/17