内容説明
京の地蔵寺は、願主の祈りを聞き届け、悪人に誅伐を下す足引き寺。そこの住職宗徳のもとへ、ある日愛犬の豪が、斬り落とされた左腕をくわえてきた。折しも洛中では子どもが誘拐される事件が頻発し、山姥の仕業と噂されていた。その事件と左腕が意外なところで結びつくことに…。闇の仕事師たちが活躍する好評シリーズ第六弾。
著者等紹介
澤田ふじ子[サワダフジコ]
1946年愛知県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kazu@十五夜読書会
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ハードカバー読了済み(文庫もダブル登録で、共読本に反映させる)足引き寺閻魔帳シリーズ第6弾。データーベースより⇒京都綾小路に名ばかりのお堂と小さな庫裏をかまえる地蔵寺。この寺にはもう一つの顔があった。①「足引き寺閻魔帳」②「女狐の罠」③「正護院の仇討」④「嵐山殺景」⑤「悪の梯子」⑥「山姥の夜」⑦「暗殺の牒状」⑧「亡者の銭」⑨「妻敵にあらず」⑩「再びの海」2012/11/27
きくちゃん
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長編だった前作から元に戻り今回は短編6作を収録しているがストーリーがこれまでとは違い、足引きされる側の人間模様に重点を置いたものが多いように感じた。もちろん4人と1匹の活躍はそのままだが視点を少し変えただけで違った物語に見えてくるのは作者の妙か。第4話に収録されている無間の茶碗の結末は何とも哀れ。また2話の鬼畜は足引き衆の始末が見事。2021/10/05