バランスシート不況下の世界経済

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  • サイズ B6判/ページ数 483p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198637224
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C0033

出版社内容情報

バランスシート不況論を進化させ、経済を陰と陽の二つの局面から捉えたクー理論の集大成。クルーグマンも絶賛して全世界注目の書

大きなバブル崩壊後の不況をバランスシートの毀損によるデフレ・ギャップの拡大という観点からとらえたバランスシート不況の理論をさらに進め、陰と陽の二つの局面から経済を捉えたクー経済学の集大成。英語版として2008年に刊行されるや、一大センセーションを巻き起こし、クー氏は米上院金融委員会の参考人として証言するまでになった。最近、かつての論敵ポール・クルーグマンが絶賛し、全世界注目の本の日本語版をついに刊行。

【著者紹介】
今回世界が陥った大不況を予見したエコノミスト3人のひとりとしてクー氏が世界的に注目を集めるなか、ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンが本書を絶賛。かつての論敵クルーグマンも認めざるをえなかったクー経済学の集大成

内容説明

アメリカの緩和解除の先に待ち受ける「量的緩和の罠」、ギリシャを除くユーロ圏が陥った「バランスシート不況」、ルイスの転換点を超えた中国が直面する「中所得国の罠」、日本のアベノミクスに期待される大きな可能性など、これまでの経済学が見逃していた論点から、危機にある世界経済の諸問題を解明する。

目次

第1章 バランスシート不況の基本概念
第2章 金融政策と「量的緩和の罠」
第3章 バランスシート不況下の米国経済
第4章 アベノミクスに宿る大きな可能性
第5章 ユーロ危機の真相と解決
第6章 中国経済が直面する問題

著者等紹介

クー,リチャード[クー,リチャード] [Koo,Richard C.]
野村総合研究所主席研究員、チーフエコノミスト。1954年神戸生まれ。76年カリフォルニア大学バークレー校卒業。専攻は政治、経済。米国連邦準備制度理事会(FRB)のドクター・フェローを経て、81年ジョンスホプキンス大学大学院経済学博士課程修了。同年ニューヨーク連銀入行後、84年野村総合研究所入社。経済調査部、投資調査部等を経て、現職。日経金融新聞(95~97年)や日経公社債情報(98~00年)のエコノミスト・ランキングで第一位。米国Center For Strategic and International Studiesシニア・アドバイザーと、米国Institute for New Economic Thinkingアドバイザリー・ボード・メンバーを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

14
こんな立派な本なのに2100円廉価。出版社に敬意。新種の不況(3頁)。企業組織は個人よりカネ儲けがうまい(33頁~)。難解にもかかわらず、懇切丁寧に説明する著者の思いが伝わる。時系列データへの詳解もうれしい。BS不況は91-06年に及ぶようだ(49頁他)。税収減なのに支出増の政府はおかしい(51頁)。BS不況は、民間が超低金利でも貯蓄し、借手不在で発生した未借貯蓄が所得循環から漏れる事で発生(66頁)。合成の誤謬は深刻(77頁)。市場原理のみでは社会的にイカレル。BS不況からの回復は時間かかる(83頁)。2014/02/24

もえたく

5
日本の内需低迷は、生産年齢人口減ではなく、バランスシート不況で起きたと藻谷浩介氏の「デフレの正体」を真っ向から否定。藻谷氏の反論も聞いてみたい。アメリカ、欧州、中国の経済状況も勉強になりました。2014/03/08

駒場

3
バブル崩壊後の日本経済崩壊は、財政出動によりある程度おさえられていた。その後の低迷は、資産額の大幅減を負債の返済で埋めざるを得なかった企業の合理的な(しかし合成の誤謬が結果的に生じてしまった)行動によるものであり、不況下に金融政策頼みで財政健全化を目指すのは言語道断、という主張。ケインズ経済学を不況下における最良の理論と理解する、(部分的な?)ケインズ擁護の本かな。一般に広く読まれるよう書いたと思われ、データは少なめ。わかりやすいが、売れっ子エコノミストの本ならもうちょい図表、データがあっても良いかも2014/07/17

ボビーN

1
リチャード・クーさんの主張は分かりやすく、しかも核心をついている。消費税増税は避けるべきだろうし、ここまで拡大してしまった量的緩和の手仕舞い方法はかなりの懸念である。一方で、バブル崩壊後の財政出動が如何に必要不可欠だったかがよくわかる。麻生元首相に対する見方も変わる。2015/08/10

ともとも

1
従来の経済学理論に欠落していた「バランスシート不況」の概念。 クー氏は十年以上前から訴え続けていたが、世界規模で徐々に理解されつつある。 実際に起きている現象で立証。クー理論は空理空論に非ず。 日本と米国に於ける財政出動の成功例と財政再建の失敗例から学ぶことは多い。 また、中国のリーマンショック後の回復も、財政出動に成功した例として着目に値する。 今後の課題はユーロ圏の回復。ユーロ圏の経済界に対し直接現地に向かい「バランスシート不況」の概念を説き、その重要性の理解の為に奮闘するクー氏の今後の活躍に期待。2014/03/17

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