内容説明
英国ウェールズの海辺の町に住む、八歳の女の子シャーンの持つ人形の家に、新しく、船乗り人形のカーリーがやって来ました。ところが、この人形の家に住んでいるのは、お母さん、お姉さん、ふたごの女の子など、女ばかり。お父さんやお兄さんが行方不明になってしまった、という話を聞いたカーリーは、海をわたってさがしに行く決心をするのですが、人形は、ひとりで動くことはできません。ところがある日、カーリーは子ども部屋の窓辺にある人形の家から、窓の外へ落ちてしまいます。カーリーをひろったのは、この町の船乗り学校で訓練をうけているフランス人の少年、ベルトランでした。船乗り学校で落ちこぼれ、いじめられていたベルトランは、カーリーを連れて海に出てからというもの、どんどん運がむいてきて、なかまともうまくいくようになりました。訓練を終え、町へもどって来たベルトランは、人形を返そうと、シャーンの家をさがしますが…?人形たちの悲しみやよろこび、わくわくする冒険と、人形の家をめぐる子どもたちの気持ちを、こまやかにいきいきと描いた、心あたたまる物語。古典的児童文学『人形の家』から十七年後に、物語の名手ゴッデンがふたたび送りだすもうひとつの「人形の家」のお話。
著者等紹介
ゴッデン,ルーマー[ゴッデン,ルーマー][Godden,Rumer]
1907~97。イギリス、サセックス州生まれ。生まれて一年もしないうちに、当時はイギリス領だったインドに、父の仕事の関係で移り住む。十二歳のときにイギリスへもどるが、その後も、イギリスとインドを行き来して暮らした。1935年に作家として活動をはじめ、おとな向けや子ども向けに、数々の作品を生み出した
おびかゆうこ[オビカユウコ]
小比賀優子。東京都生まれ。国際基督教大学教養学部語学科卒。出版社勤務、ドイツ留学を経て、現在は成人に英語を教えるかたわら、児童書の翻訳や絵本の創作にたずさわっている
たかおゆうこ[タカオユウコ]
高尾裕子。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。大手玩具メーカーの企画デザイン室を経て、渡米。アメリカでカリグラフィー、水彩画、銅版画などを学ぶ。帰国後、グリーティングカード、広告、雑誌、絵本の分野の仕事を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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