内容説明
きみが生まれた日、三人のともだちがやってきて、きみのからだのなかではたらきはじめた…。人が生まれ、死んでいくまでの頭と心と体のふしぎなはたらきをやさしく詩的に描く。子どもから大人まで、それぞれに深く語りかけてくる絵本。
著者等紹介
ハイネ,ヘルメ[ハイネ,ヘルメ][Heine,Helme]
1941年ベルリンに生まれる。大学で美術と経済学を学び、卒業後ヨーロッパ、アジアなど各地を放浪、南アフリカでは演劇に携わる。1976年に絵本作家としてデビー、ユーモラスで温かい作風の絵本を数多く出版し続けている。ボローニャ国際児童図書展グラフイック賞など、受賞も多い。現代のドイツでもっともよく知られ、愛されている絵本作家の一人。ニュージーランド在住
天沼春樹[アマヌマハルキ]
1953年埼玉県川越市生まれ。中央大学大学院博士課程修了。現在、中央大学文学部兼任講師。日本児童文芸家協会理事。著書に『水に棲む猫』(パロル舎・日本児童文芸家協会賞受賞)など
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
75
きみが生まれた日、三人の〈ともだち〉がやってきた。〈アタマはかせ〉と〈ハートおばさん〉と〈いぶくろおじさん〉はきみの中で休まずに働き始めた。三人はきみのためにがんばって、ずっとついていく。きみがこの世からさよならする日まで。〈ともだち〉はきみが死んだらバラバラになるけど、きみが残した愛を集めて、みんなの心に刻んでくれるんだ……。ひとが生まれてから死ぬまでの頭・心・体の不思議な働きをユーモラスかつ詩的に描いた本です。自分の中に〈ともだち〉がいて応援していてくれるという視点は新鮮。2004年3月初版。2015/01/18
☆よいこ
71
絵本。キミが生まれた日、3人のともだちがやってくる。「アタマはかせ」頭に陣取り、見たりきいたりしたことをカードに書き留める。眠っている時にカードの整理をするけど、おばけの夢を見るのはカードを間違えたとき。「ハートおばさん」胸に住み、きもちの世話をする。「いぶくろおじさん」胃袋の台所で、食べたものをもう一度料理する。3人は死ぬまで体の中でがんばってくれる。死んだ後も▽面白い発想です。2004年刊2023/10/05
ぶんこ
67
子供や孫がいないのが、これ程残念だと思った事はありません。 もし居たら、よちよち歩きの頃からずっと読み聞かせてあげたい本でした。 産まれた時から亡くなった後も、自分の中には3人の友達がいてくれる。 頭の中にはアタマはかせ、心の中にはハートおばさん、胃の中にはいぶくろおじさん。 小さい頃から、このお話を信じていたら、辛い時の強い味方となってくれそうです。 還暦過ぎですが、私にも3人の友達がいてくれると信じる事にしました。 なんだか勇気凛々、元気が出てきました。2015/06/17
megumiahuru
48
「きみがうまれた日、三人のともだちはやってきた」-私たちの中にいる「アタマはかせ」と「ハートおばさん」、それに「いぶくろおじさん」-知性と心と肉体を代表する三人-語られていることはギリシャ哲学の人間論にも通じるようで深いのだけれど、こうして絵本にすると、自分にもっと親しみが持てるように感じるから不思議です。自分のいのちや人生を支えるために日夜奮闘してくれている「ともだち」がいると思うことは、何と豊かなことでしょう!絵本の力を感じる一冊でした。2014/06/27
KAN
42
じわっときます。なぜだか泣けます。いい絵本だ・・・2016/03/31