内容説明
屋根裏部屋に長いことほうっておかれたからでしょうか。その人形は耳も目もとれ、口さえついていませんでした。けれども目と耳と口をつけてもらって、人形は、長い長い夢のようなねむりから目ざめたのでした。動けるようになった人形は、自分に『ちびパンダ』という名前をつけ、外の世界に冒険にでかけますが、まいごになってしまい…。日のしずまない、北国の夏の夜を舞台にくりひろげられる、命を持つ人形と、おしゃべりをする動物たちの、ふしぎでたのしい物語。フィンランドの優れた子どもの本のさし絵に贈られる「コイブ賞」をみごと受賞した、宝石のように美しいさし絵入り。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
timeturner
6
不思議な雰囲気の本。どきどきわくわくするような盛り上がりもないし、納得のいくオチもないのに、妙に読まされてしまう。子どもが読むにはいささか理屈っぽいようにも思うけど、こういうのが好きな子もいそう。窓辺の犬と猫が気になる。2016/02/05
がる
4
コイブ賞受賞作。 絵は確かにかわいかったけど、ストーリーにもうひとひねりあると良かったかなー。2011/03/06
ゆるり
2
ん〜〜今ひとつ入り込めなかったかな。哲学っぽい児童書?古い人形に、目、耳、口が付いて、冒険するお話。自分で考えて、行動を起こすお話。フィンランドの夏の童話で、白夜なのが、不思議な雰囲気と想像力を盛り上げている。そこは好き。2017/07/16
きゅー
2
物置にしまわれていたぬいぐるみが洗濯され、目にボタンを、耳に端切れを、そして口をつけてもらった。その晩、ぬいぐるみは一人で動き出した。 スウェーデンの7月は白夜、明るい夜空の下を彼は出かけていく。おそらくスウェーデンにあってはパンダほど物珍しい生き物は無いのかも。薄茶色のぬいぐるみをパンダと呼んでしまう愛嬌が微笑ましい。森で何種類かの動物に出逢うが、アナグマが凶暴な動物の筆頭に挙げられているのは不思議な感覚。絵柄が独特で面白いけど、ストーリーはありがちかな。2013/03/16
Shiori Minato
0
ふしぎなぬいぐるみ、ちびパンダがおうちを目指してがんばるお話。ちびパンダのメゲない姿勢ととても美しく優しい色使いの挿し絵に心が和む一冊でした。2013/10/09