出版社内容情報
浮き世に酔うて描くは狂気――。酒と、筆と、蛙と?「狂」の字を背負う天才絵師・河鍋暁斎と奇妙な蛙との画鬼道絵巻。歌川国芳や駿河台狩野家などの元で修行を終えた、甲斐洞郁は、仕事なし・金なしの貧乏暮らし。毎日誰にも売れない絵を描き、酒に酔い潰れる生活を繰り返し、さらに奇妙な蛙が住み着くようになる。心の奥底では幼少期に絵の心得を示してくれた、亡き葛飾北斎への複雑な嫉妬心と、自分が世間に認めてもらえない鬱屈な気持ちは大きくなる一方で……。幕末?明治にかけて活躍した稀代の天才絵師・河鍋暁斎、空白の不遇時代を描く、画鬼道絵巻。
ちさかあや[チサカアヤ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akihiko810/アカウント移行中
12
古本マンガ。幕末~明治にかけて活躍した稀代の天才絵師・河鍋暁斎、空白の不遇時代を描く、画鬼道絵巻。月岡芳年、絵金なども登場。 7.5/10点 河鍋暁斎のことは全く知らなかったが、面白かった。「絵描きの餓鬼道」に堕ちたみたいに満ちることを知らず、画を描き続ける狂斎がよい。北斎くらいしかこの時代の絵師(本作では故人)を知らないが、知ってたらより楽しめるだろう。 2巻は出ないっぽいが…2020/05/29
yana
9
河鍋暁斎展に行く前に先立って「狂斎」読んだ。暁斎をイメージモデルとして描いた漫画なんだけど、画風が迫力あって面白かった。狩野派や琳派の系図とかわかって美術展に行く楽しみが増えた^^2019/01/20
灯子
7
電子書籍化ありがたい。 面白かったー。ちょうど北斎の櫛デザイン見たところだったので、櫛のエピソードはにやにやした。「その手に描けぬものなし(暁斎展キャッチコピー、行けなくて悲しかった…)」の暁斎、エピソードには事欠かない人物だったようですが、虚実合わせて最後まで描ききって欲しい作品。 北斎との直接交流はなかったはずですが、なかったという明確な資料もないので出来たであろうシーンが素晴らしい。歴史物フィクションの面白いところですよね。2019/12/02
へへろ~本舗
5
河鍋暁斎がまだ不遇で狂斎と名乗っていた頃の話。国芳・北斎・芳年・其一・絵金達が現れる。そして狂斎達の描いた筆絵がすごい。2022/02/03
よっしー
5
重版して、やっと読めた!期待通りだった! 河鍋暁斎の若い頃の話。迫力もあるし、暁斎の魅力満載。2019/03/26