文春学藝ライブラリー 思想 21<br> 人間の生き方、ものの考え方

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文春学藝ライブラリー 思想 21
人間の生き方、ものの考え方

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  • サイズ 文庫判/ページ数 207p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784168130847
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

人間は絶対孤独で、人と人が真に分かり合うことはない。だから考え続けよ。絶望から出発するのだ。混沌とした先行きを照らす箴言集。

内容説明

言葉は時代の価値観に左右され、人と人が真に分かり合うことはない。人間は孤独だ。だが、絶望から出発しなければならないのだ―。常に疑問を持ち思索を続けることを説いた思想家が、悪、歴史と現実、西洋と日本…現代に至る問題を平易に論じ、混沌とした先行きを照らす。学生への特別講義四篇を完全再現。

目次

講義1 悪に耐える思想(日本の思想と西洋の思想;言葉は主観的なものである ほか)
講義2 「近代化」とは何か(歴史と伝統と文化;「近代化」の歴史的必然性 ほか)
講義3 現代の病根―見えざるタブーについて(言葉の乱れ;タブーの意味 ほか)
講義4 人間の生き方、ものの考え方(自由とは何か;「自分」からの自由 ほか)

著者等紹介

福田恆存[フクダツネアリ]
1912(大正元)‐1994(平成6)年。東京本郷に生れる。東京大学英文科卒業。中学教師、雑誌編集者、大学講師などを経て、戦後、文筆活動に入る。評論、劇作、翻訳の他、チャタレイ裁判では特別弁護人を務め、自ら劇団「雲」(後に「昴」)を主宰し、国語の新かな、略字化には生涯を通じて抗した。1956(昭和31)年、『ハムレット』の翻訳演出で芸術選奨文部大臣賞を受ける

福田逸[フクダハヤル]
1948(昭和23)年神奈川県生まれ。上智大学大学院文学研究科英文学専攻修士課程修了。明治大学名誉教授、翻訳家、演出家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

黒澤ペンギン

4
福田恆存さんの保守思想を学生に向けて語った内容。 大学生である今読めて良かった。 考えてみると、今も、明言されてはいないが絶対的に正しいとされていて、タブーのようになっているものが多数ある。それに従っていないと攻撃されることも多い。一度、前提に立ち返って問うてみることも必要だと思った。 /損得で考えてしまうのは仕方ないと思いつつ、お互いに仕える気持ちは大事。2021/10/18

yutaro sata

3
福田さんは嘘が嫌いな人だろうな、そしてこわい人だろうな、でも安心感があるというか、信頼できる人だという感じを受ける。2022/04/23

マウンテンゴリラ

2
故・西部邁さんが著作等で高く評価していた影響で私自身も著者の作品に興味があった。本物の保守の思想とは、歴史に深く学び、伝統を大切にすること。いわゆる政治思想の区分としての保守・リベラルがそれぞれ拘っているもの、例えば国家主義か個人主義か、といったことが、そのような金科玉条的イデオロギーに縛られると、ますます薄っぺらいものになる。自分の足で立ち、自分の頭で考えるためにこそ、価値判断を無にし、謙虚に歴史から学ぶこと。本書の内容は、学生向けの講義でもあるだけに、そのことをより鮮明に感じることができた。→(2) 2022/11/03

2
只々、懐かしい。正に昭和の三十年代、四十年代、五十年代が思いだされます。ご子息の逸(はやる)さんの感想の通りです。近代化とは、西洋化のことであるか、否かなど、西洋に追い付いたか、追い越したかしつつある昨今の、風潮からみれば只々、懐かしいです。この本の議論を恒存さんとしていた逸さんに共感すると共に、何とも美しい親子の思い出だなあと思いました。正しく大事にすべき福田家の歴史ですね。2020/05/09

Votoms

0
人生の転換期ということもあり、久しぶりに福田恆存の文章が読みたくなって手にとったのがこの本だった。福田の思想には同意できない点もあるが、淀みもなく欺瞞を犯さない誠実な文章にはいつも惚れ惚れしている。孤独、絶望をまず出発点とすること、自分の思想の悪に自覚的になること、歴史、過去との連続性を知ること、とにかく自らを顧み、そして人生の一服をするにはちょうどいい本であったと思う。2020/03/23

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