出版社内容情報
愛について、生について、老いについて寂庵で語り下ろした法話。私たちがこれからを楽しく力強く生きるためのヒントが詰まった一冊。
内容説明
寂庵で語り下ろされた寂聴さんの法話「愛するということ」「生きるということ」「老いて華やぐ」を待望のテキスト化!幸福になるとはどういうことなのか、自分の中の可能性の芽をいかに引き出したのか、年をとっても若々しくいる秘訣は何か、など明快に楽しく語る。私たちがこれからをよりよく生きるヒントに富んだ一冊。
目次
愛するということ(人間を一番苦しめる渇愛;自己愛の現れが人間の愛 ほか)
生きるということ(中国で終戦を迎える;価値観が根底からひっくり返る ほか)
老いて華やぐ(「年寄りらしく」なんていらない;自分の老いを感じないことが老いない方法 ほか)
九十二歳の死生観(耐えがたい激痛に襲われる;癌と分かって大騒ぎ ほか)
著者等紹介
瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年、徳島生まれ。東京女子大学卒。61年「田村俊子」で田村俊子賞、63年「夏の終り」で女流文学賞を受賞。73年11月14日平泉中尊寺で得度。法名、寂聴。92年「花に問え」で谷崎潤一郎賞、96年「白道」で芸術選奨文部大臣賞、2001年「場所」で野間文芸賞を受賞する。06年、文化勲章を受章。11年「風景」で泉鏡花文学賞、18年、朝日賞受賞。21年11月9日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鉄之助
193
タイトルは、岡本かの子の「年々にわが悲しみは深くして いよいよ華やぐいのちなりけり」という歌からきている。2021年に99歳で亡くなった寂聴さんの、最晩年の死生観と寂庵での法話をテキスト化した1冊。だから読みやすい。一番の幸福とは何か? 年をとっても若々しくいられる秘訣は? などの人生の疑問について、ストンと胸に響く答えが待っていた。2022/12/20
t
3
変わり者扱いされてきた瀬戸内さんだが、彼女を 出家に駆り立てた気質は生まれついてのものだとヒシヒシ感じる。彼女の感性に少しでもあやかりたい。2022/10/11
としき
3
昨年99歳で波乱万丈の人生に終止符を打った寂聴さん。人を愛することも、生きることも、そして老いても一生懸命に好きなことに命がけで取り組んだ人。私たちは日々数えきれない欲望や執着心という煩悩と戦っているが、人として生を受ければ煩悩はついてくるもの。失くそうなんて考えること自体が思い上がり。私は聖人君子になろなんて思ってもいない。ならばやりたいことはやればいい。好きな人を愛すればいい。ただ、そこに覚悟と責任が伴う!誰もが死を迎え「無」になる、授かった命を最後のひと欠片まで完全燃焼させることが命に報いること。2022/05/09
DRYM_8
0
サラリと読めた。寂聴さんと向き合って、お話(世間話的な軽さで)を伺っているような近い気持ちで読んだ。名前だけ存じ上げていて、その生涯・人物、著作についてはあまり知らず、読んだこともなく。気になるので少し読んでみようかな。2025/05/16
もっちゃん
0
思いついたら、即実行。楽天的な寂聴さんの姿勢を見習いたいと思いました。2024/10/13