出版社内容情報
マレーバク舎新設の為、山西市動物園へ研修に来た桃本と楓ヶ丘動物園のメンバーたち。しかし、飼育している象がなぜか脱走して…。
内容説明
マレーバク舎を新設する事となり、飼育方法などを学ぶ為に、山西市動物園へ「研修」に来た桃本ら楓ヶ丘動物園のメンバーたち。そこでは、桃本の従弟である誠一郎が働いていて、邂逅を喜ぶ二人だったが、園内ではある異変が―。なんと飼育している象が脱走してしまったのだ。象はどうして逃げたのか?待望のシリーズ第5弾!!
著者等紹介
似鳥鶏[ニタドリケイ]
1981年千葉県生まれ。2006年、『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選し、デビュー。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
179
動物園ミステリー第5弾。今作での舞台はマレーバク研修のため訪れた別の動物園。そこで新人飼育員として登場は桃さん2号とは期待高まるばかり!そしてまた彼らが巻き込まれるのはゾウの脱走劇!今回の事件は、ひたすら象が大通りを歩き続けるだけなのだが、誰にも止められないド迫力は貫禄十分!反面、いつもの面々に活躍どころはあるものの、少し大雑把だったかな…その顛末の背景として示されるのが、中国マフィアも絡む人類の何千年前へのロマン追う傲慢なエゴとは相変わらず複雑な想い…何より最大の驚愕は、あとがきでのチュョンの脅威(笑)2020/03/08
小梅
168
大好きなシリーズ。 今回は象。途中途中で注が入っていて読みやすかった。ウズラを拾って飼ってたって!私もウズラ飼ってるよ〜って、つい独り言が出た(笑)しかし、若干の消化不良な終わり方だった。今後の作品に登場してくるなだろうか?2020/02/22
mint☆
157
読むのがお久しぶりのシリーズ第5弾。今回は桃本くんの従弟セイくんが登場。動物園からゾウが逃げ出し大騒動に。車を破壊し住宅地を歩くゾウになす術もない人間たちを想像してハラハラ。そしてその脱走には裏があった。ミステリーとしても面白いが、個性的なキャラたちも相変わらず面白い。コアラが一日22時間寝ている謎や日本の象牙問題など勉強にもなりました。2021/02/04
NADIA
136
動物園の象が逃げたら?? 大きいけど気性の穏やかな象さんだ。なんなら一緒に歩きたい・・・など、牧歌的な光景を頭に思い浮かべてしまいそうだが、動物園飼育員の死亡事故が一番多いのは象だそうだ。その大きさによる迫力はストーリーの中でも十分に堪能できる。それだけでもスリル満点だがその事件の裏側にある陰謀とは・・・!? 動物園シリーズで一番面白かった。作中で顰蹙を買う行為をする馬鹿者に対する「目立ちたいが平時はそのスキルも機転もないから」という言葉、「俺はコロナだ」と注目を浴びようとする輩にも言いたいと思う。2020/08/28
aquamarine
92
脱走した象がもし公道を歩いたらどうなるか、あらためて象というものの凄さを思い知る。象に従い歩く桃さんの弟分、セイ。私は彼に寄り添い子供の時育てていた二羽のひよこを思い出していた。2羽は代わる代わる私の膝に上り心が通じた気がしてなんとも可愛かった。あの時のひよこは実際は何を考えていたのか?(ある日庭を猫が横切り、ひよこは一羽になったのだが。)服部君の造語「オツべる」で宮沢賢治が読みたくなり、あとがきのチュパカブラにうっかり本の内容を全部忘れそうになり…?あ、いつも通りか。次も楽しみにお待ちしています。2020/05/12