出版社内容情報
内憂外患の現代日本。いま指導者に求められるのは「国民は女性だと考えること」。身近な話題から国際問題まで縦横無尽に解きほぐす。
内容説明
内憂外患の現代日本。人材は枯渇したのか、政治改革はなぜ成功しないのか、いま求められる指導者とは?外圧に惑い、世界で大きな役割を任されぬこの国の真の国際化を問う。身近な話題から国際問題まで、豊かな歴史知識と鋭い批評が冴える警世の書、新装版。
目次
清潔度ということ
人材について
容貌とは
混迷について
帰宅拒否症なる現象について
愛人考
開国か鎖国か
鎖国
続・鎖国
開国〔ほか〕
著者等紹介
塩野七生[シオノナナミ]
昭和12(1937)年、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、38~43年までイタリアに遊学。45年、再度イタリアに渡り、現在に至る。ローマ在住。45年、「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」で毎日出版文化賞、56年、「海の都の物語」でサントリー学芸賞、57年、これまでの著作活動に対し菊池寛賞受賞。63年、「わが友マキアヴェッリ」で女流文学賞受賞。平成5年、「ローマ人の物語」で新潮学芸賞、10年、司馬遼太郎賞受賞。17年、紫綬褒章受章。19年、文化功労者に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
56
独特のユーモアがありました。前作『男たちへ』が普通になるためだとしたら、こちらは普通以上になるためと言えるでしょう。大人のための知恵が詰まっており、いつの時代にも通じるものを感じます。2020/09/20
Mark X Japan
4
今読んでも,全く古さを感じさません。この鋭い視点は,歴史を通して人間の本質を深く理解しているからでしょう。歴史を学ぶ意義を深く感じました。☆:4.02018/02/21
おくてつ
3
世界で働くビジネスマンは「ローマ人の物語」を読めと書かれていたのを見て、気になっていた塩野七生。「ギリシア人の物語」も完結し、そっちから読もうかなと気になっていた時に、本屋の新刊コーナーで見つけました。 新刊とはいえ、もともと1991年に出された本の新装版で、書かれたのは今から30年近く前。平成ヒトケタの時のお話です。取り上げられているネタは確かに昔の話ですが、そこから出てくるテーマは普遍で今にも通じる話ばかり。 特に第13章の「歴史について」は今の指導者にも読ませたい。2018/03/09
モビエイト
3
イタリア、ヨーロッパと日本を対比できるので面白い。30年近く前の本であるが、古臭さを感じない。2018/02/04
ドルーク
3
読んでいて、なんとなく感じていたけど言語化されていなかったような考え方が腑に落ちるような感覚。気持ち良い読書である。●自由に、選択肢の多さに耐えられず共産主義国へ帰って行く者たち●「やむをえずやった」ではなく、「自分の意思でやった」と思わせることが大事●衰退は怠惰によるとは限らない。成功、隆盛の要因が、時代の変化により衰退の要因になることがある●インテリは現状認識力が高いため、両面ある中でもマイナス部分の印象が強くなるため、減点方式になりやすく、先見性は低い。2018/02/01