出版社内容情報
五・一五事件や二・二六事件などの歴史的大事件から、「八つ墓村」のモデルにもなった津山三十人殺し事件まで昭和の犯罪を一挙紹介!「血盟団事件」「五・一五事件」「二・二六事件」「張作霖爆殺事件」などの歴史的大事件から「猪熊事件」「玉の井バラバラ殺人事件」「喫茶店青酸カリ事件」「首なし事件」(犯人は女性の頭の皮を被って自殺)「岩の坂もらい子殺し事件」「死のう団事件」「坊主のうんこ大不敬事件」「煙突事件」など、暗い時代に輝く事件についての解説、当事者のインタビュー、対談、鼎談を収録。
「九大生体解剖事件」は遠藤周作「海と毒薬」の元ネタ。津山三十人殺し事件は、横溝正史の「八つ墓村」、松本清張「闇に駆ける猟銃」のモデルともなった。これら昭和の犯罪を通して、執筆陣も豪華。永井荷風、大宅壮一、鶴見俊輔、阪口安吾、岡田嘉子、緒方竹虎、上坂冬子、尾崎一雄、平野謙など50人以上。
小沢昭一と説教強盗・妻木松吉の対談、坂口安吾と阿部定の対談では、坂口安吾が阿部定に「お定さんの刑期は七年だか五年だか、どう考えたって長すぎる。僕はせいぜい三か月か半年、それとも執行猶予ぐらいのところと思っていた」といった具合に何とも言えないおもしろ発言が飛び出す。昭和の犯罪史を知る一冊。
文藝春秋[ブンゲイシュンジュウ]
内容説明
小沢昭一は、説教強盗・妻木松吉から「泥棒に入られない秘訣」を、坂口安吾は阿部定に「あんなことしなけりゃよかった、なんて思ってない」と告白させる。血盟団事件、五・一五事件、二・二六事件といった歴史的事件から、横溝正史の「八つ墓村」のモデルともなった津山三十人殺し事件など、戦前の昭和を彩る重大犯罪を紐解く。
目次
大阪松島遊廓・移転疑獄事件
木崎村暴動事件
世紀の鬼熊遂に自殺す
三面記事の世界
天皇に直訴した北原二等兵の半生
運命の序曲
説教強盗
楽してカネとろうと思ってもとれないですよ
性科学者で左翼の闘士独り往く“山宣”代議士
岩の坂もらい子殺し事件〔ほか〕