内容説明
米ミステリ界最上のユーモアとと最強の怪人物造型を誇るベストセラー作家、それがカール・ハイアセンだ。本書がその最新作。大物ロック歌手の変死事件を追い、死亡記事担当に左遷中の敏腕記者ジャックは深まる謎をかき回し、ついでにメディア王の奸計に挑む!気分が冴えない日に最適、石田衣良氏も愛する巨匠の妙技を堪能あれ。
著者等紹介
ハイアセン,カール[ハイアセン,カール][Hiaasen,Carl]
アメリカ、フロリダ州生まれ。フロリダ大学卒。マイアミ・ヘラルド社に新聞記者として勤務、フロリダの犯罪や汚職を報道。1986年、「殺意のシーズン」で作家デビュー。以来、創意にあふれる犯罪者造型と痛快で陽気な語り口でベストセラー作家となる
田村義進[タムラヨシノブ]
1950(昭和25)年、大阪市生まれ。金沢大学法文学部中退。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
🅼🆈½ ユニス™
72
世の中のすべての水が天才作家「カール・ハイアセン」の渇きを解消する事はないだろう。溢れるユーモアと組み立てられる展開に舌を巻く。この作品はいつまで記憶に残るかは知らないけど、一生忘れることもないだろう。忙しすぎる最近の私にオアシスのような一冊だった。2019/07/14
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
23
原題はBasket Case(ノイローゼの変人というスラング)。死亡欄担当に左遷された新聞記者がロックミュージシャンの死の真相に迫るという話ですが、怪人物造形に定評がある作家だけに登場人物は変人揃い。かなりスラップスティック。46歳の主人公は死亡欄記者になって以来死に怯え、デートの時も「何歳の時に誰が死んだ」という話題から離れられず女性に愛想を尽かされてばかり。勤めている新聞社が買収され立場が危うくなった娘ほど年が離れた女性上司と共に真相究明に挑みます。石田衣良氏が「最もスマートな作家」と絶賛しています。2014/05/06
こみっく
3
面白かった。いろんなアーティストの名前が出てきて楽しかったけどいいのかな。ジミー・ストマは脳内でなぜかロッド・スチュワートに。「難破した心」聴いてみたかった。2019/11/12
西村章
3
つるつる読める作風の底に批判精神を隠し味としてしっかりと混ぜ込みながら、あえてそれを前面に押し出さないスマートな含羞。この軽みこそが、ハイアセンの最大の魅力なのだなあ。良質の娯楽映画を観たあとのような読後感である。2014/05/03
ジョニー
2
お悔やみ欄の担当に左遷させられた40代の新聞記者が主人公で、元ロックスターの事故死に疑念を抱き探る話。ミステリー中心ではなく主人公の生き方や周りの女性たちとの絡みなどで読ませる。重苦しい話にならずコミカルに進むので読みやすい。2024/12/08