文春文庫
周恩来秘録〈上〉―党機密文書は語る

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  • サイズ 文庫判/ページ数 422,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167651688
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C0198

出版社内容情報

大宰相、周恩来。嫉妬に狂った毛沢東のもとで、彼はどのように生き延びたのか。元・公式伝記執筆者が極秘資料から明らかにする。

内容説明

「大宰相」周恩来のイメージを覆す衝撃の書―。中国共産党の周恩来研究委員会の長を務めていた著者は、公式『周恩来伝』の執筆担当者として、周に関する詳細な記録を閲覧できる立場にいた。天安門事件を機にアメリカに渡って十数年、これまで存在を知られていなかった資料を縦横に駆使し、ついに大宰相の実像をあらわにする。

目次

第1章 毛沢東との恩讐の発端(毛に許しを請う最期の日々;五四運動の風雲の中で出会う ほか)
第2章 文化大革命がはじまる(フルシチョフ秘密演説が、毛沢東に衝撃を与えた;周恩来が毛と劉の対立を調停する ほか)
第3章 周恩来の二重役割(二役を兼ねながら乱に対応;“新文革と旧政府”の対峙 ほか)
第4章 劉少奇を手にかける(懐仁堂事件;過去文書の影 ほか)
第5章 文革陣営が割れた(堂九回大会の政治報告の波紋;林彪問題を片付けることにする ほか)

著者等紹介

高文謙[コウブンケン]
1953年北京生まれ。80年代から十数年にわたり中国共産党中央文献研究室に勤務。周恩来生涯研究小組組長を務めた。89年の天安門事件をきっかけに渡米。07年、『周恩来秘録―党機密文書は語る』により第19回アジア・太平洋賞大賞受賞

上村幸治[カミムラコウジ]
1958年鹿児島県生まれ。毎日新聞記者時代の89年、天安門事件を取材。以降ニューヨーク支局長、中国総局長などを歴任した。現・獨協大学国際教養学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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fseigojp

23
前半は毛沢東より周恩来が格上だった頃が中心2015/11/20

dexter4620

2
中国共産党創設からの内実を知るには良い本。毛沢東の側近であった周恩来がどのような政治手腕で長年生き延びたのかが分かる。江青などの妨害を受けつつも劣勢を挽回していく姿、毛沢東の理不尽さに屈せず国のために生き抜いた姿勢は素晴らしいと感じました。毛沢東や鄧小平の秘録も読んでみたい2023/12/21

Roy

2
周恩来が共産党の初期において、毛沢東より上位にあったとは以前より知っていたので、そのあたりも含めて知ることができればと思い購入。しかし、本書は文化大革命前後の周恩来の複雑な側面や共産党により虚飾を剥ぎ取り、真の周恩来像に迫ることを目的としていたこともあり、建国以前の歴史は1章で終わってしまった。とはいえ、史料を丹念に考察して著述されており、読み物としても面白い内容になっている。いろいろ話はつきないが、周恩来の毛沢東に対する徹底した報連相が強烈である。毛沢東宛の文章など報連相はかくあるべきと言わんばかり。2018/11/13

midnightbluesky

2
強烈な暴君の元で生き残るためには、忍従であること。例え、家族が犠牲になろうとも。2011/03/07

鈴木貴博

1
文化大革命期の周恩来の実像について、毛沢東との関係を中心に記述。上巻は第一章で前史として1926年の中山艦事件の後という両人の出会いから、延安整風までの関係の変遷に触れ、そして第二章から時を文化大革命に移し、その開始、劉少奇除名、江青・林彪の対立の中での周の立場、役割と周・毛両者の関係を描いていく。2021/09/05

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