文春文庫
日本がアメリカを赦す日

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167540081
  • NDC分類 319.105
  • Cコード C0195

内容説明

アメリカに対してアンビバレントなのは、鬼畜米英を叩き込まれながら、ある日突然敗れて占領された戦後の混乱の中で青春時代を送った著者の世代だけではない。外から見れば、「日本はアメリカの子分」であるのは明らかなのに、日本人だけがそう思わないのはなぜか。それをはっきり認めれば、すべてが見えてくる。

目次

アメリカの子分としての近代日本
屈辱感の抑圧のための二つの自己欺瞞
ストックホルム症候群
嘘のプライド
平和主義の欺瞞
アメリカ文化の普遍性
和を乱す必要
東京裁判とアメリカの病気
侵略と謝罪
愛国心について
日本がアメリカを赦す日

著者等紹介

岸田秀[キシダシュウ]
昭和8(1933)年香川県善通寺市生まれ。早稲田大学卒。中学時代から強迫神経症に悩まされ、自身の心の問題を解決しようとしたのがこの道に進んだきっかけ。やがて強迫症状はすべて自分を支配しようとした母親との葛藤から起きたものと悟り、神経症から解放される。昭和52(1977)年、人間は本能の壊れた動物であり、「幻想」や「物語」に従って行動しているにすぎないとする「史的唯幻論」を『ものぐさ精神分析』のなかで披瀝、一大センセーションを呼ぶ。以降、精神分析の手法を社会、集団にも適用させる特異な文明批評家として人気を博す
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だいすけ

2
非常に面白かった。歴史に関する考察は独特。日本は米国の属国の立場を脱するのか、それともとどまるのか。2018/09/25

カエル子

1
アメリカやアメリカ人の無意識に“インディアン・コンプレックス”があるという著者の仮説、とても興味深いです。建国時まで遡って国と国民性を分析し、戦争と戦後の日米関係を議論していて読み応えあるし、考えさせられる内容になっています。好き嫌いのはっきりした著者の性格も悪くない。2010/07/29

かりんとー

0
アメリカが持つ「インディアン・コンプレックス」。アメリカは開拓時代にインディアンを虐殺した歴史がある。アメリカはそれを否定することができない。もし否定してしまったら、輝かしい開拓の歴史が全てウソになってしまう。「間違ってました」と言ったらアメリカ人のアイデンティティは崩壊する。 どんな敵と戦っても、敵の立場を考え、敵の正当性を少しでも認め、完膚なきまでに叩きのめす手前で中止したとしたら、かつてインディアンを完膚なきまでに叩きのめしたのは果たして正しかったのか、そこまでやる必要はあったのか、などと深刻な自己2014/12/23

semimixer

0
高校生のとき相当に傾倒していた岸田秀の本。 今改めて読むと高校生がこれだけ読んだらそりゃ傾倒もするとなぁ、と思う。一々表現が過激で(日本はアメリカに強姦されたショックで精神分裂病質者になった、など)この言葉の強さだけでも傾倒するよ、今読んでも岸田先生の色に染まりたくなったもん。内容としては多くの事例に対して綺麗な説明を与えてて読んでて納得したんだけど、全部に納得するには集団が大昔の事件の痕跡を持っているという説明を信じなくちゃでそれがちょっと僕にはできなかった。ただ、それも先生は補論しているので強い作り。2010/04/02

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