出版社内容情報
老小説家が、衰えと嫉妬の狭間で煩悶し、来し方を振り返り見つめる性と生。奔放な愛人との13年間の奇妙な愛欲の果てに見たもの。
内容説明
老小説家が出会った38歳年下の女性。やがて、二人は恋人とも父子とも異なる奇妙な関係に。若い肉体を前に彼は、静かな諦念とともに染み入る性的な敗北感に倒錯的な安らぎを覚えはじめる。衰えと嫉妬の狭間で煩悶し、見つめる性と生。年の離れた男女の13年の軌跡を描く、『小説家』と対をなす自伝的作品。
著者等紹介
勝目梓[カツメアズサ]
1932年東京生まれ。数々の職業につくかたわら、同人誌『文藝首都』同人となり、小説を発表する。74年には『寝台の方舟』で小説現代新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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団塊シニア
44
老小説家が出会った38歳年下の女性、年の離れた男女の軌跡を描いた自伝的作品、中盤から老いと嫉妬を描いた恋愛小説の感覚で読み手を引きこませる内容である。2014/06/10
satooko
0
小説家として名を成してからを題材とした自伝的作品。相変わらずのじたばたぶりは凄まじい。名を成し、実も入ると、行く行く先はやはり「若さ」なのか? そこ1点に注力してしまうので、それは情けなく醜く、そして可愛くもある。ここまで、あらゆる欲望に忠実に生きていけるのは、苦しくもあろうし、多少ながらは羨ましくもある。2014/09/20
定年おやじ
0
年を取って、若い恋人との関係に悩み、そして達観する日々までを描きます。自分の行く末を考えますね。2010/12/13
ぼび
0
3/52010/02/24
光太郎
0
オモロ2021/11/22