文春文庫<br> 吉田松陰の恋

文春文庫
吉田松陰の恋

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  • サイズ 文庫判/ページ数 234p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167357030
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

年上の女囚高須久子との交情を通して新らしい松陰像に迫る表題作、理不尽な切腹を命ぜられた長州藩の三家老の三様の死にざまを描く「見事な御最期」など歴史短篇集

内容説明

野山獄に幽閉されていた吉田松陰にほのかな恋情を寄せる年上の女囚高須久子の目を通して、新しい松陰像を描く表題作、長州藩の犠性となって切腹させられる3家老の三様の死にざまを描く「見事な御最期」、井上聞多暗殺未遂事件にまつわる数奇な物語「刀痕記」など情感に満ちた維新の青春像を描く歴史小説の好著。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ざるこ

43
5篇。歴史は苦手。数十年前に漫画で龍馬を読んだぐらい。でもそれで知った吉田松陰の辞世の句や高杉晋作の歌は今でも覚えてる。たった一文が強烈に心に残るのは漫画とは言え、その生きざまを知れたからだろう。刺客に狙われたり、理不尽な藩命だったり、未来を見据えた思考を持つだけで命が儚く散っていく。切腹する者、それを検視する者「見事な御最期」見事という言葉に違和感しか抱けない。糞な時代だ。動乱の時代の武士たちを女性視点で捉えた語りは苦労が見えて腹立たしいけど幕末の日常を覗いてる気分になれる読書。佐木氏の解説がまた楽し。2020/06/22

きいろ

18
幕末期の長州藩内をあれこれ描いてある短編集。初読み作家さん。知らなかったけど、同郷だった。2018/11/23

散文の詞

11
-吉田松陰の恋- これは面白かったです。高須久子という女性の目をとおして、投獄されていた松陰先生の新しい一面を描いています。最後まで、ウルウルしながら読めました。 -お絹と男たち- 京屋のおかみお絹の視点から見た明治維新にかかわる男たちの話です。とくに、伊藤俊輔にかんしては、イメージがかわりました。 -後裔たちの海程- 長崎に行く途中の長州藩での出来事で、興膳家にまつわる話です。時代がそうさせたのか、そういう運命だったのか、皮肉なものです。2019/07/17

たまご

7
「人生で影響を受けた本100冊」コミュニティのための本棚登録で. 昔のタイトルの「野山獄相聞抄」のほうが好き. 野山獄,見に行きましたなー,チャリで回る萩,大好き.2020/03/15

松風

6
幕末の萩を舞台にした短編集。年末に萩へ行ったので手に取った。私は所謂幕末の「志士」とやらに魅力を感じない(ただ興味がないだけではなく、好きになれない)が、むしろ、そういう者を納得させる一冊。解説によれば作中の「相聞歌」は、実際の句らしい。2014/01/09

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