文春文庫<br> 文政十一年のスパイ合戦―検証・謎のシーボルト事件

文春文庫
文政十一年のスパイ合戦―検証・謎のシーボルト事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167353025
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0121

出版社内容情報

鎖国の日本を震撼させた国家機密漏洩事件。シーボルト・スパイ説を立証した最高のミステリー。「本の雑誌」1992年度ベストワン

内容説明

シーボルトは果たしてスパイだったのか。江戸期の日本を震撼させた一大国家機密漏洩事件を、オランダに残されていた新発見の資料を綿密に読み込むことで完璧に解明し、さらには事件の奥に潜む政治抗争までも明らかにした歴史ノンフィクション。’92年度「本の雑誌」ベストワンに輝く、スリリングな傑作。

目次

第1章 蘇ったコレクション
第2章 若きシーボルト
第3章 ネットワーク
第4章 江戸参府
第5章 将軍謁見
第6章 秘密任務
第7章 北方の男たち
第8章 嵐の前の静けさ
第9章 水面下の攻防
第10章 シーボルト事件
第11章 将軍家のお庭番
第12章 奥の構図

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しん君

3
シーボル事件の検証本的な小説。著者はオランダに渡り、日本から送られていた品々を調査・研究。謎のシーボルト事件の裏に潜む真相を描き、まるで史実に基づくドラマのよう。幕府の目的はシーボルトではなく内部の権力抗争。時の将軍家斉は公私両面で薩摩藩の蘭癖大名島津重豪に嫌気がさすなど奥の構図絡み。シーボルトには手が出せないため高橋景保を戒めて事件を闇に葬る。個人的には大変おもしろかった。2020/08/20

兎旦那

3
面白い。単調ではあったけど、それはノンフィクションの妙味ってことで。 この前に伊能忠敬の本読んでただけに余計面白かった。なるほど、そういう裏があってのことかー。当時の極東はヨーロッパから見たら関心の的だったようだし、明治維新前夜国内にも色々事情があったようだ。こういうの楽しい。

てっしー

2
タイトルと「日本推理作家協会賞受賞作」という肩書きから、勝手に推理小説だと思い込んでいました。ともあれ、新たな資料から歴史が塗り替えられていく過程や、事件を「表」「裏」「奥」の多重構造で捉える試みは興味深かったです。…しかし、単調で長いのと、そもそも「シーボルト事件」自体に自分自身が作者ほど思い入れを抱いていなかったので、ちょっと読み進めるのが厳しかったです。「スパイ合戦」というからには、もっと緊迫感が欲しかったですね。この説をもとに、どなたか時代小説家か推理作家に書き直してもらいたいですな。2012/02/14

金沢 衛

1
再読。シーボルトがオランダと日本を戦争させようとしていたという筆者の意見には無理がある。オランダはナポレオンに征服され、この頃存在していなかった。島津重豪がシーボルト事件の黒幕であったする推理は面白いが証拠はない。2015/04/09

クイークェグ

1
推理作家協会賞の受賞作とは知らなかった~2013/04/24

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