出版社内容情報
稀代の教養人でありながら放浪と愛欲の果てに失敗した作家・武林無想庵の破天荒な生涯を、かつて起居を共にした著者が描いた傑作
内容説明
芸術家として新機軸を出したい…、そう希いつつ無軌道な愛欲と放浪の果てに、芥川龍之介・谷崎潤一郎を凌ぐ博識を生かせぬままついに失敗した小説家・武林無想庵。その破天荒な生涯を、彼の親友山本露葉の子息としてパリで起居を共にした著者が、哀惜の念をこめて描く。第41回読売文学賞を受賞した傑作評伝。
目次
1 スキャンダル
2 妹みつ
3 第十一指の方へ
4 Cocuのなげき
5 フランスへ
6 ダメの人
7 晩年
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- 和書
- きれぎれ 文春文庫