出版社内容情報
つぶらな瞳、あどけない顔、可愛くて無邪気な子供たち。しかし彼らには大人に見せない怖い素顔がある。秀逸なるブラックミステリ。
赤川版・アンファンテリブル!
つぶらな瞳、あどけない顔、可愛くて無邪気な子供たち。しかし彼らには大人に見せない怖い素顔がある。秀逸なるブラックミステリ。
内容説明
つぶらな瞳、あどけない顔、私に似て美人の娘、俺に似た頭のいい息子、可愛くて無邪気な子供たち。しかし、彼らには大人に見せないコワイ素顔があるのです。高利貸を始める小学生、隠し撮りをする少年、イタズラ電話の愉快犯など、屈託なく事件を起こす子供たちの悪辣ぶりを描く全六編。大傑作の悪漢ミステリー。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
昭和23(1948)年2月29日、福岡生まれ。桐朋高等学校卒業。51年「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞、以来ベストセラー作家として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
106
愛しのわが子、わが子はアイスキャンデー、蛇が来た、どこに来た、禁じられた遊び、「拝啓、通り魔さま」、塾に行く道、の子供達を主人公にした6話。 アイスキャンディーは,高利貸しー>氷菓子=>アイスキャンディ。親父ギャグ。 子供が圧迫され,表面的な知識だけは大人のよう。 人生にくたびれているのが大人のよう。悪知恵をはたらかせて悪いことをするのが大人のよう。現代の子供の生き方に疑問を投げかける。 素直で,楽しい子供の生き方もあると思う。赤川次郎の子供時代のなにかが影をなげかけているのだろうか。2011/09/06
coco夏ko10角
21
6つの作品収録の短編集。子どもの無邪気さ、元々悪い子、悪知恵が働く子、何かのきっかけで悪い子になってしまった子…。「悪」のやり方が子供ならではだったり、自分が子供であるということをうまく利用している。他の短編とは違った面白さや怖さがある。初出が1981~1982年なので40年以上前の作品だけど現代にも通ずるところがあるように感じた。2023/03/30
るう
8
普通に見えるけれどブラックな子どもたちが悪さする短編集。かなりの悪童ぶりに引くものがある。一昔前の作品。2020/04/26
hikarunoir
5
結局大人が子供より悪質なので、不快感少なめな中、中学生が主人公で救いのない「通り魔〜」はひときわ印象的。でも末尾の一編が最高に好き。2017/10/08
はなくま
5
子供心のちょっとしたいたずらが悪意を帯びて充満していく。金銭問題、脅迫、盗撮、遠隔殺人。取り返しのつかない事ばかりだが「自分の子が犯罪を起こす訳がない」と思う両親の心理を巧く操作しているのもまた子供達か。『蛇が来た、どこに来た』『拝啓、通り魔さま』は最悪の読後感。2016/06/16