文春文庫<br> 家族の樹―ミッドウェー海戦終章

文春文庫
家族の樹―ミッドウェー海戦終章

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  • サイズ 文庫判/ページ数 242p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167239190
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

ミッドウェー海戦に死んだ父にはまだ見ぬ子がいた。その息子はベトナムから戻ってこなかった……日米双方の遺族の「終わらない戦後」

内容説明

阿鼻叫喚の戦場を脱し、漂流の末、生還を果たしたものの「俘虜」の十字架を背負って生きねばならなかった日本将兵。一方、米軍パイロットとしてミッドウェーに消えたイタリー系移民の若者にはまだ見ぬ子がいた。しかし、その息子もまたベトナムの未帰還兵となる。『滄海よ眠れ』の著者が痛切の思いをこめて戦争と「家族」を問う。

目次

生還(六月の海;生きのこりたち;漂流;あいつぐ斃死 ほか)
家族の樹(七十九歳の誕生日;ペニーレス・ボーイ;おふくろの味;リッチモンドとデイトン ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Machida Hiroshi

2
本書には、ミッドウェー海戦で沈められた「飛龍」の乗員で、海の上を15日間漂流した後、生き残って米艦に救助され俘虜となった34名、その漂流から帰還後までを丹念に追ったノンフィクションの『生還』と、ミッドウェー海戦で死んだイタリア系移民の家族の変遷を丁寧に辿った『家族の樹』の珠玉の2篇が収められています。2015/07/29

tecchan

0
ミッドウェー海戦を描いた著者の大著「滄海よ眠れ」に描ききれなかった最終章。俘虜として戦後生還した日本兵の物語。戦死したアメリカ兵と、死後、生まれた息子の物語。父の死後、息子は、ベトナム戦争で戦死、アーリントン墓地で隣同士で立つ。悲しい、しかし、愛着溢れる家族の物語。2023/07/30

kitakama633

0
p.174「当事者とその家族にとっては、かけがえのないただひとつの生命であるのに、自分のことになるまで、事態の深刻さを感じとる想像力が萎えさせられる」以上の引用が、一連のミッドウェー海戦にまつわる記録を書かせた動機だと思う。でもなぜ例えばガダルカナルでなく、フィリピンでなく、ミッドウェーであったのかは分からない。2019/03/16

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