出版社内容情報
十四歳の恋で啄木と結ばれた妻・節子の生涯を描く。夫の天稟を信じながら、貧困・病苦・家庭不和に苦しんだ妻にとっての啄木とは?
内容説明
初恋の人・石川啄木と結ばれた節子は、誰よりも早く彼の天才を信じた人だった。二十歳で結婚して二十七歳で亡くなった短い生涯は病気と貧困と家庭不和に脅かされ続けた。命がけの献身によって啄木の芸術を支えながら、生活に追われて心は次第にすれ違っていく。妻を描いて等身大の啄木を鮮やかに浮かばせる、伝記文学の傑作。
目次
雪の跫音
処女詩集『あこがれ』
つかの間の平安
北海漂泊
“半独身者”
女教師節子
「喜之床」二階
跳梁をはじめるもの
義絶
節子の節操
あいつぐ死
遺された命
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