出版社内容情報
妾のたたりか、花形女形、岩井半四郎が怪死し、大和屋に奇怪な事件が襲いかかる──表題作ほか役者の性の様々な有様を描く四篇
内容説明
江戸中期、人気の女形、四世岩井半四郎が怪死を遂げ、その後大和屋に次々と奇怪な事件が続く。妾のたたりなのか。それとも…。表題作のほか、四代目市川小団次、初世市川団十郎など役者を題材にした小説四篇を収録。役者衆の風俗、職業意識を見事に捉え、華やかさの裏にひそむリアルな人間像を描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スローリーダー
5
歌舞伎の世界に題材を得た佳作の短編集。歌舞伎そのものは鑑賞しても面白さは余り分からない。この本は歌舞伎に興味がなくても十分に堪能できる。愛憎劇の深く濃厚な味わいがたっぷり楽しめる。史実を踏まえているのでより現実感が持てる。2019/05/24
mame
0
久しぶりに再読。やっぱりおもしろい!どこまでが史実に基づいているかわからないけど、役者たちの人間臭さ、生臭さがとてもよく伝わってくる。2016/09/15
みつひめ
0
四代目小團次、初代團十郎、仲蔵、岩井半四郎の妻をそれぞれの主人公に据えた短篇集。歌舞伎好きにはオススメ。2013/03/17
kayoshi
0
★★★・・ 2006/06/30