出版社内容情報
江戸中期、彦根藩士の夫を殺された若妻が、武家社会のおきてを犯し江戸へ下って仇を捜す……封建の世の人間の激しい生き方を通して、女の妖しい＂さが＂を描く長篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
41
夫の敵を討つために江戸に出てきた三千代が遂に敵の近藤虎次郎の居所をつかんだところで下巻へ。池波さんは相変わらず息もつかせぬ展開で面白い！2022/04/15
i-miya
40
2011.10.04 （池波正太郎） Ｔ12、東京生まれ。Ｓ30、東京都職員を退職し、作家生活。新国劇舞台戯曲。Ｓ35、第43回直木賞『錯乱』。Ｓ52、第11回吉川英治文学賞受賞。（カバー） 寝間で夫待つひととき。一瞬の異変。19歳、若妻、夫の仇討に執念。あやしい「女のさが」異色時代長編。（新聞小説） Ｓ53.05-Ｓ54.05（サンケイ夕刊）（単行本） Ｓ54.07。 2011/10/04
タツ フカガワ
25
夫を斬殺した後に出奔した目付の近藤虎次郎は、かつて三千代にしつこく求婚していた男だったという。三千代は密かに若党の井上忠八とともに仇討ちの旅に出る。池波作品にはよもやの出会いやすれ違いから運命に翻弄される物語が多いが、本書もそう（鬼平でお馴染みの軍鶏鍋屋「五鉄」もちらっと登場）。仇討ちの志と若妻の性に戸惑いながら、三千代が返り討ちも覚悟と心を固めたところで下巻へ。2021/06/24
ぶんぶん
24
【図書館】「鬼平」「剣客」「梅安」とシリーズを読み切って次は？と考えていたところ、シリーズの解説で女性の生き様、放浪物と言う事で「旅路」他の紹介があった。早速、読んで見る事にした。サンケイ新聞夕刊・連載と言う事で広く楽しめそうだ。お話は、とある藩の武士が切り殺されて、その妻が藩令を拒み敵討ちに出る事から始まる。その妻の行き先で色々な事が起こる、その顛末を描写する。江戸に出る途中の事、江戸での暮らし、そして考え方の変遷、女心の起伏等、いろいろ盛り込んだ池波氏の流転物。まだまだ、一捻りありそうな下巻に続く。2020/09/08
えみ
11
んー、下巻が気になる。 私も女だからか、主人公の三千代の気持ちが凄くわかるなあ2016/09/30
