出版社内容情報
一九三三年、ヒトラーはヴェルサイユ体制による桎梏と経済恐慌に喘ぐドイツの首相に。粛清による独裁からポーランド侵攻へと進む
内容説明
謀略と粛清により国内の権力を握りつつあるヒトラーは、国家の生活圏拡大のため密かに戦争計画を策定、1938年民族自決権を主張しオーストリアを無血併合する。続いて英仏独伊4国によるミュンヘン協定でズデーテン地方を割譲させたのちチェコを併合、強圧外交と武力を用いポーランドへ侵攻し第二次大戦の幕が切って落された。
目次
トハチェフスキー元帥の粛清
将軍追放の陰謀
オーストリア無血併合
東方進出
チェコ併合
対ポーランド戦略
独ソ不可侵条約の締結
開戦前夜
ポーランド侵攻
首都陥落
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
18
ドイツが戦争に進んでいく準備がよくわかります。スターリンもヒトラーも軍を自分達の掌握下におくために粛清しましたが、その時の上級軍人たちの無抵抗さが印象に残りました。2021/04/06
フンフン
10
トハチェフスキー粛清にドイツの謀略がからんでいたんだ。ヒトラーはポーランドに侵攻しても英仏は傍観するだろうと考えていた。英仏も2日間逡巡を重ねてようやっと対独宣戦した。英仏が宣戦しなかったら歴史はずいぶん違っていただろうね。結局独ソは戦争になったろうけど、背後は安全でソ連は連合国の支援を受けられず崩壊したかもしれない。そもそもポーランド侵攻についてはソ連も同罪で、ポーランドとの協定に従えば英仏はソ連にも宣戦しなくてはいけなかった。ほんの2週間ポーランド侵攻を遅らせたおかげでソ連は最大の受益国になった。2024/09/23
Hiroshi Takeshita
2
知らない方がマシと言う言い方がある。が、本当にそうかと言うと、そうで無いことも多く、実は、ある事実を知ったなら、その内実も知る必要がある。と、言うのが正しいだろう。歴史の授業というものは、コレになぞると、必要な事が抜け落ちたまま、知らない方がマシレベルな表面を浚うだけといったものだが、時間的には仕方あるまい。あれは映画の予告編なのだ。肝心なのは、内実を知る必要性を忘れない事だが、多くは、どうやら忘れがちなのだ。だが、それも又やむなしなのだろう。どうでも良い事というのは、個人がそれぞれに決める事だからだ。 2024/04/03
おひゃべりのナオ@【花飛】ヤオイは三月の異名にあらず
0
日本の軍人さんに較べると、とても戦争のことを真面目に考えてる。どうせ負けるにしろまともにやってもらいたかった。2012/10/27
hon
0
現状を考えると、歴史というのは繰り返すのだなと思いました。2022/05/06