出版社内容情報
『中東国際関係史研究』などで知られるイスラムの専門家にして、江戸通史『将軍の世紀』を書き上げた博覧強記の歴史家が、古代ローマの賢人や唐の皇帝、ルネッサンスの文人、イスラム教の指導者、そして徳川家康などの言葉や、ちょっと意外なエピソードを引きながら、ウクライナ戦争をはじめ、同時代の出来事を論じたエッセイ集。
該博な知識に裏打ちされたエッセイから浮かび上がる、混沌とした時代を導く真のリーダーシップとは!
本書で紹介される数々の名言
「歴史をたどり、諸君と諸君の国家にとって見習うべきものがあれば、それを選ぶがよい」 ーー古代ローマの歴史家リウィウス
「主となりて貪れば、必ずその国を喪ぼし、臣となりて貪(むさぼ)れば、必ずその身を亡ぼす ーー唐の第二代皇帝 太宗
「天下の政は重箱を擂粉木(すりこぎ)にて洗ひ候がよろしき」(国政も些末なことに干渉せず大目にみるくらいがよい)ーー徳川家康
「王者たる者が特定の学問に深入りするのは良くない」ーーウマイヤ朝初代カリフ ムアーウィヤ
「大に治まれば大に乱れ、少なく治まれば少なく乱る」(大きく政治を指揮すれば混乱も大きく、小さく政治をすれば混乱は小さく抑えられる)ーー安中藩主 板倉勝尚
内容説明
『中東国際関係史研究』や江戸通史『将軍の世紀』で知られる歴史家が、古代ローマの賢人や唐の皇帝、ルネサンスの文人、家康などの言葉や、ちょっと意外なエピソードを引きながら、ときには軽やかに、ときにはディープに、過去から同時代の出来事までを論じたエッセイ集。
目次
序章 ウクライナ戦争と台湾有事―歴史に学ぶリーダーシップと国家の運命
第1章 指導者の条件(指導者に必要な十の条件;政治家の四つの類型;三つの「政体」―独裁政・寡頭政・民主政;恐怖に克つ「危機のリーダー」の鉄則;「現在に盲目」なのはワイツゼッカー?;惜しまれる政治家の引退;日本の戦略的システム;日本のリーダーが直面する「でこぼこの道」)
第2章 ユーラシア地政学の変動―独裁者といかに対峙するか(第一次大戦に匹敵する転換点;ロシアの新ガス地政学 ほか)
第3章 歴史家のメモランダム(昭和天皇という歴史;司馬さんと『昭和天皇実録』;「欧州型自由」が生んだテロの危機;憎悪止めたNZ首相の寛容な叡智;なせ安倍元首相は殺されたのか;「平静の人」北の湖を偲ぶ;大相撲の国際性と国民性)
第4章 「将軍の世紀」から何を学ぶか(「将軍の世紀」の歴史的遺産;三英傑のリーダーシップ―再考「ホトトギス」 ほか)
おわりに 『将軍の世紀』で書きたかったこと
著者等紹介
山内昌之[ヤマウチマサユキ]
1947年、札幌市生まれ。北海道大学大学院博士課程を中退、東京大学で学術博士を取得。現在、東京大学名誉教授、ムハンマド五世大学特別客員教授、武蔵野大学客員教授。また、富士通フューチャースタディーズ・センター(FSC)特別顧問、アサガミ顧問、KIZASHI顧問、横綱審議委員会委員長なども務める。専攻は国際関係史。カイロ大学客員助教授、ハーバード大学客員研究員、トルコ歴史協会研究員など歴任。紫綬褒章、司馬遼太郎賞、毎日出版文化賞(2回)、吉野作造賞、サントリー学芸賞、在京アラブ外交団永年貢献表彰などを受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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