出版社内容情報
アフリカ開催の意義、ヒトラーとムソリーニの思惑、東西冷戦下のベルリン、第1回ウルグアイ大会の謎、日韓の駆け引き等を徹底検証。
内容説明
全世界の注目を集めるサッカーの祭典・ワールドカップ。しかし、華やかなピッチの舞台裏では、さまざまな利権がうごめき、あまたの軋轢が生じてきた。独裁者の介入、国家の政治的思惑、FIFAの権力闘争…。その歴史を紐解きながら、ワールドカップのあるべき姿を考える。
目次
なぜ南アフリカが選ばれたのか
第1部 ワールドカップと政治(独裁者たちの介入;FIFAの思惑と権力闘争;韓国側の野心が生んだ日韓共催)
第2部 南アフリカ開催の意義(スポーツによる国民意識の形成;南アフリカスポーツの苦難の歴史;黒人サッカーの歴史とワールドカップ)
ワールドカップ開催の意義
著者等紹介
後藤健生[ゴトウタケオ]
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来サッカー観戦を続け、「生観戦が一番」をモットーに観戦試合数は約4400。ワールドカップは74年西ドイツ大会以降、全て現地観戦。「スカパー!」でCLなどの解説も。日本サッカーライターズ協議会理事。関西大学社会学部客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mitei
237
最近どんどん明るみに出てき、やや古い話になるが開催地を巡って色んな事情を知れた。2016/05/06
jdrtn640
5
悪い本ではないけど、マーケティング的(あるいは流通的に)に残念な本。タイトルと本の内容のミスマッチが大きすぎて、おそらく筆者が1番書きたかったと思われる南アフリカのスポーツ史と人種問題を絡めたあたりはそれを面白く読む人にはこのタイトルでは届かないだろなぁと思う。2010/12/12
issy
4
前半はサッカーワールドカップの歴史や開催国選定の際の国家とFIFAの駆け引きにまつわる話など。後半は南アフリカでのサッカーの歴史と2010年大会開催に至る経緯と意義。W杯にしろ五輪にしろ、スポーツ大会には政治に利用される側面があるのは否めない。それでも、国家間の友好促進やサッカーの普及にW杯が果たした(これからも果たす?)貢献は少なくない。南アの話が半分を占めるので、読むなら今(2010年6〜7月)。2010/06/24
keepfine
3
視点は面白いが、単発的なトリビアが羅列されているに近い構成。もう少し掘り下げた分析があれば幾分マシなのだが。それにしても、日本語が下手糞で読むのが辛くなった。物書きを廃業してスカパーのコメンテーターに専念しては如何だろうか。2016/02/16
冬憑……(ふゆつき)
3
FIFA会長問題と、荻上チキのラジオ「セッション22」(この番組面白い)での著者の主張に興味を持ち読んでみた。金と政治がサッカーに注ぎ込まれてる事実は、恐らく海外サッカーファンならば多く目の当たりにすると思う。ブラッターが行った大陸持ち回り制は、ある面では理解出来るが、やはり無理のあるゴリ押しも感じる。最近盛り上がりつつあるMLS(アメリカのメジャーリーグサッカー)も、普及型W杯1994年のアメリカ大会から20余年の時間がかかった事実を見ると、ヨーロッパ主導のサッカー界に一石を投じる動きは大切なのかもね2015/06/15