滅びゆく日本の昆虫50種

滅びゆく日本の昆虫50種

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  • サイズ B6判/ページ数 183p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784806711124
  • NDC分類 486
  • Cコード C0045

出版社内容情報

わかりやすい日本版レッドデータブックの昆虫編。かつて普通にいたオオウラギンヒョウモンが絶滅を危惧される状況になっているように、私たちの身近な生き物、昆虫たちにも絶滅の危機は迫っている。すでに2種の昆虫が滅び、23種が絶滅寸前の状況にある。本書では、その中から特に50種を選び、生態的イラストを加えて、第一線の研究者32名が現場からその状況を訴える。レッドデータブック選定の昆虫全207種のリストも、危機の主要因を含めてランク別に掲載した。  ★★★読書人評(1993年5月24日号)=種の解説と現状が述べられ、各種ごとに1ページ大の丁寧な図が挿入されており、いったいどんな生き物なのかわからない人にとっても便利である。中にはなかなか素晴らしい腕前の装画もあり、見ているだけでも楽しめるようになっている。多くの種についてはなかなか専門的で、その種の貴重なことがよく理解できる。記述した生物を実際に研究してきたさまざまな研究者が書いているからだろう。そうそうたる名前が連なっている。★★★WWF評(1993年4月号)=これまで身近な存在であったはずの生き物たちが、絶滅の危機にさらされている。より多くの人々に彼らの存在を知ってほしい気持ちが、この三部作ににじみ出ている。私たちはこの生き物たちを生き残らせることができるのだろうか? 自問しつつ読みたい。★★★  ●●●「あとがき」より=『日本の絶滅のおそれのある野生生物(通称レッドデータブック)無脊椎動物編』が刊行されたのは1991年である。そのなかにある「基礎資料の作成状況」の表をみると、昆虫類については「目録」の欄だけに○がついているが、他の「分布表」「生息環境表」「生息状況表」はすべて×がついている。このうち一番重要な「生息状況」が十分にわからない現状であるのに、絶滅保護策を論ずるのははなはだおかしい感じがするが、昆虫類のうちでも、チョウやトンボ、セミなどとともに現状がややわかっているグループだけをとりあげて、選定が行われたという事情がある。この知見の不足という理由は多様であるが、一番基本的には日本国の分類学そのものの歴史が、欧州に比べて少なくても150年おくれて始まったといういきさつがある。その次に、日本列島の昆虫の種類がヨーロッパとは段ちがいに多いということである。私たちの目標とする、重要な昆虫の保護保全という点になると、昆虫生息種の解明は最初の第一段階であって、次には生きているこれらの重要種が、いかに日本国内に生活しているか、その生存の条件を試行錯誤を踏み越えて見極めることであり、その成果を足場にして保全策を講じることである。本書に取り上げられた50種の昆虫のうち、はたして保全策が期待できるのはどれだけあろうか、と思う。●●●  【主要目次】▲▲保護意識の高揚を願う  ▲▲生物の多様性保全のために  ▲▲絶滅の危機に瀕する日本の昆虫  ▲▲滅びゆく日本の昆虫50種=アカメイトトンボ/ヒヌマイトトンボ/カラカネイトトンボ/リュウキュウハグロトンボ/オキナワサナエ/カラスヤンマ/ミナミトンボ/エゾカオジロトンボ/ベッコウトンボ/ミヤジマトンボ/ツシマフトギス/イシガキニイニイ/クロイワゼミ/シオアメンボ/タガメ/エグリタマミズムシ/イカリモンハンミョウ/オガサワラハンミョウ/マークオサムシ/ケバネメクラチビゴミムシ/カドタメクラチビゴミムシ/キイロホソゴミムシ/シャープゲンゴロウモドキ/セスジガムシ/ヤンバルテナガコガネ/オオチャイロハナムグリ/フサヒゲルリカミキリ/キイロネクイハムシ/アカガネネクイハムシ/フクイアナバチ/オキナワクマバチ/アマミシリアゲ/ニッポンアミカモドキ/カタツムリトビケラ/チャマダラセセリ/ギフチョウ/ウスバキチョウ/ミヤマシロチョウ/ルーミスシジミ/チョウセンアカシジミ/キマダラルリツバメ/ゴイシツバメシジミ/オオルリシジミ/オオウラギンヒョウモン/ヒョウモンモドキ/オオムラサキ/フタオチョウ/タカネヒカゲ/ヨナクニサン/ミツモンケンモン  ▲▲日本における保護上重要な昆虫種

内容説明

すでに日本から2種の昆虫が滅び、23種が絶滅寸前の状況にある。50種のイラストを加え、第一線の研究者32名による現場からの報告。レッドデータブック選定の全207種のリスト掲載。

目次

保護意識の高揚を願う
生物の多様性保存のために
絶滅の危機に瀕する日本の昆虫
滅びゆく日本の昆虫50種
日本における保護上重要な昆虫種

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