文春新書
完本 紳士と淑女 1980‐2009

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  • サイズ 新書判/ページ数 375p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166607167
  • NDC分類 304
  • Cコード C0295

出版社内容情報

舌鋒鋭く折々の人物を斬ってきた匿名の辛口コラム「紳士と淑女」。1980年1月号から始まった名物連載は、最終号となった2009年6月号まで、実に30年間に亘って雑誌「諸君!」の巻頭を飾ってきました。本書は、350回を超える連載の中から厳選した決定版。「諸君!」最終号で、自らが筆者であることを明かした徳岡孝夫さん名義にて堂々の刊行です。新たに、30年間を振り返る「あとがき」を加えました。ここにコラムの神髄があります。

内容説明

オピニオン誌「諸君!」の巻頭を飾る名物匿名コラム「紳士と淑女」は一九八〇年一月号より連載が始まった。爾来三十年、時流におもねらず、深い洞察力とジャーナリスティックなセンスで数々の名文を書き続けた筆者は、雑誌の休刊にともない、ついに自らの名とがん闘病を明らかにした。30年に及ぶコラムから263本を精選。

目次

昭和から平成へ(金正一から金正日に御改名(一九八〇年)
原爆は悲惨だ、では平和は来ない(八一年)
ハチは夜の銀座にもいる(八二年) ほか)
世紀末の世界と日本(ベルリンの壁の一片を心の中に(一九九〇年)
新聞記者はみな逃げていく(九一年)
小田実より本田美奈子を信じる(九二年) ほか)
21世紀のはじめに(トルストイさえ切り刻まれる(二〇〇〇年)
二十世紀を一分で振り返る(〇一年)
三国人とジャップ。どっちが蔑称(〇二年) ほか)

著者等紹介

徳岡孝夫[トクオカタカオ]
1930年大阪府生まれ。京都大学文学部英文科卒。毎日新聞社入社。フルブライト留学生として米シラキュース大学新聞学部大学院修学。ベトナム戦争中には東南アジア特派員。NYタイムズのコラムニストも務めた。1985年、学芸部編集委員を最後に退社。主著に『五衰の人 三島由紀夫私記』(第10回新潮学芸賞)、『横浜・山手の出来事』(第44回日本推理作家協会賞)など。1986年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

5
完本と書いてるけど、傑作選。長年に渡り愛された名物コラムだけあって達者な文章だが、中身は今読むとよくある反進歩派保守という感じで、今読んでも面白さを十分に味わえない感じがある。庶民派と言われてはいるけど本書の嫌みの対象である朝日岩波的インテリが元気をなくした現在、よくも悪くも、これでもまだものすごい高踏でハイソな方々向けのコラム集なのだという事実が前に出てしまった。いわゆる文春系保守というものが肌でわかり、名文なので、その嫌みの言い方、表現力に学ぶべき本という感じか2012/06/26

koishikawa85

3
本当にかつて通読したのだろうか、全く記憶にない。140ページほど読んで挫折。徳岡さんの文章は好きだが、このコラムはいただけない。なんか右翼チックなだけで話につくんだよな。不思議だ。2022/09/11

ダイキ

3
「汚職を完全追放するには、人間すべてを殺す以外に手はない。だが正義は、国を滅ぼせる。」(はしがき)、どこを見ても〈正義〉ばかりが瀰漫して憚らない現代を省みて慄然とする。鎌倉時代、栂尾明惠上人は、「大悪の者がいないから世は治まらない」と説いたという。「今や彼の連載コラムも終わった。日本の言論界には、そのぶん平和が戻った。めでたいことと言うべきだろう。」(〃)と嘆息する徳岡氏は、そんな〈正義〉の世相に、三十年もの間、その大小の評価はひとまず置くとして、〈悪〉の自存に努めていたのではないだろうか。2019/03/13

セルジオ肥前

2
トイレの間に少しずつ読んだ。約30年を数ヶ月で回顧した感じになったが、小沢一郎にはずっと以前から金銭がらみの疑惑が付き纏っているのが凄いと思った。2010/12/26

朝吹龍一朗

2
右翼左翼を斬りまくり。最後に大木惇夫で締めるのはご愛嬌か。相当片手落ちの批判であることはおそらく筆者も承知。読者の咀嚼力を問う一冊。2010/01/31

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