内容説明
明治の大ベストセラー小説『食道楽』で紹介された美食、食餌療法、食育、おもてなし等の数々。食育基本法がつくられる百年も前から「食育」を提唱し、推進した人の食の極意とは。
目次
第1章 「文明の生活をなさんものは文明の台所を要す」―春の巻(爆発的ベストセラーは美本で便利な付録つき;愛すべき登場人物たちの横顔に明治が映る;暴食・大食の戒め、肉食のすすめ;食品鑑定法、食合せ、食餌療法など、満載の実用情報;明治の難病だった脚気治療に貢献する)
第2章 「家庭料理の研究は夫婦和合の一妙薬」―夏の巻(男爵家の台所と豪華なおもてなし料理;離婚王国、明治日本の家庭料理;見ても美人、聞いても美人になる方法;洋の東西、美食の贅沢をめぐって;円満な結婚生活、家庭づくりの秘策)
第3章 「身体の発達も精神の発達も根源は食物にある」―秋の巻(結婚する男女に必要な「覚悟」とはなにか;料理人の腕比べと鰻料理についてのあれこれ;カレーのつくり方と、「実用」「無用」の区別;安い材料で美味しくつくる秘訣;智育よりも徳育より体育よりも大切な「食育」)
第4章 「何事にも程と加減を知ることが大事」―冬の巻(牛の臓物料理にも挑戦した旺盛な好奇心;「海老茶式部」と、賢い消費者になるための知恵;お米、パン、和洋の麺類についての愉しき薀蓄;高価な食材だった卵と薬膳の起源について;食べることは生きること)
著者等紹介
黒岩比佐子[クロイワヒサコ]
ノンフィクション・ライター。1958年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、PR会社勤務を経てフリーに。『「食道楽」の人 村井弦斎』(岩波書店)で、2004年度サントリー学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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