出版社内容情報
病床での一言、軒下の朝顔、懐かしい編集者、寒夜のぬる燗…日々の営みの細部に宿る「人生の輝き」を端正な筆致で綴る珠玉の随筆集。
長野県の総合病院で平日は医師として診察し、休みの日に原稿を書くという生活を続ける芥川賞作家・南木佳士さんのエッセイ集です。信州の美しい四季の移ろいを背景に、往診先の患者さんが思わず漏らした「生きてるかい?」という一言、今は亡きある編集者の思い出、冬の夜のぬる燗、山行で感じた現在という時間の比類のなさ……日々の生活の何気ない場面、さりげない細部を丹念に掬い取り、「人生って悪くない」と心底から感じさせてくれます。読むだけで、生きる勇気がジワリと湧いてくるーーそんな一冊です。
内容説明
新緑の山路で見上げる彩雲、軒下のあさがお、今は亡き編集者の想い出、寒夜のぬる燗、医療現場で出会った忘れられぬ言葉の数々。自然豊かな信州の四季の移ろいを背景に、医師で芥川賞作家の著者が日々の営みの細部に宿る大切なものを鮮明に描く。人生はそれほど悪くない―読後にからだがほのかに温まる珠玉の随筆集。
目次
1 冬から春(生きてるかい?;紙の一里塚 ほか)
2 春から夏(国立の桜;花見百姓 ほか)
3 夏から秋(森の滑車;夏休み留学 ほか)
4 秋から冬(秋の木曜日;秋の風に乗せて ほか)
著者等紹介
南木佳士[ナギケイシ]
1951年、群馬県に生まれる。現在は長野県佐久市に住み、総合病院に内科医として務めつつ、地道な創作活動を続けている。81年、難民医療日本チームに加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で『破水』の第53回文學界新人賞受賞を知る。89年『ダイヤモンドダスト』で第100回芥川賞受賞。08年、『草すべりその他の短篇』で第36回泉鏡花文学賞を、翌09年には、第59回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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