出版社内容情報
第173回芥川賞候補作
若者たちの生を鮮烈な文章で描く、これが文学の未来!
「かいぶつ」と呼ばれる時計台が見下ろす公園で出会った二人の少女と一人の青年。
美容外科のポスターに啓示を受け、花を食べる“異食の道化師”薗(その)。
「みんなのひと」になりたくて、フリーハグを続ける“抱擁師”ハグ。
“プロの軟派師”としてデビューしたばかりの弘愛(ひろめぐ)。
「こんなふうだったら、かんぺきだと思う」
「なにが」
「人と人とのむすびつきがさ」
ここは帰るべき家を持たない少年少女たちの残酷な楽園
21歳の新鋭が爆発させる愛と幻想の世界!
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
162
第173回芥川賞候補作第三弾(3/4)、日比野 コレコ、初読です。今時のハイティーンの寓話的群像劇、本作で芥川賞受賞でも良かった気がしますが、中々、選考委員のオジサンおばさんには理解されないのかも知れません。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639201392025/08/11
シナモン
84
ひゃー、これまた難解すぎてよく理解できない🫨いかにも純文学という感じ。ちょっと苦痛を感じる読書時間だった🥲芥川賞候補作。文學界にて読了。 2025/07/10
えんちゃん
57
文學界6月号にて。21歳作家による芥川賞候補作品。都会の公園時計台に住み着く、異食の道化師・抱擁師・軟派師、3人の男女の生(性)の物語。過去イチ難解。1行目から既に全くわからない。なので想像でしかないけども、居場所のないトー横キッズみたいな少年少女の群像劇(クスリ・性交・自死など)を、メタ的に寓話的に描いた物語のような。それでいて優しさも感じるような。理解不能です。参りました。選考委員の方々の書評を待ちたいです。2025/07/14
メタボン
28
☆☆☆☆☆ 途轍もない才能の若い作家が出現した。川上未映子のデビュー時を思い出したし、この寓話的な世界観は、私の好きな金子薫を彷彿とさせる。芥川賞受賞でも良かったのではないか。普通の食べ物を受け付けず、花の生殖器官である雄蕊と雌蕊を食べる異食の道化師薗(その)。「みんなのひと」になるべく人をフリーハグしつづける抱擁師ハグことはぐみ。そして軟派師弘愛(ヒロメグ)。奇怪な時計塔を舞台にこの3人が予想もつかない次元へ旅立っていく。SNSが拡散していく現象の異化力が凄い。前2作も読もうと思う。2025/08/13
Tαkαo Sαito
17
新しい文体、言葉選び、世界観、描写に出会いたくて読みました。その目的は十二分に達成できましたが、個人的な感想としてはノーコメントになります笑。2025/08/16